2007年5月12日土曜日

さあ、授業を始めよう



マスターキートン第3巻 屋根の下の巴里(パリ)より
この漫画好きなんですが、自虐史観な描写が多いのが気になります。
他の作品を読む限り浦沢直樹ではないと思うんで、
原作者の葛飾北星氏(ラデック鯨井)だと思うですが。SEEDという環境問題の漫画もこんな感じでした。
この人は美味しんぼの原作者、雁屋哲氏とも親交があった(鯨井氏は故人)そうで、このマスターキートンでも食べ物の話が出てきます。(孫文が作ったから揚げなど)

この漫画に出てくる、「4大大河文明があったころには少なくとも20の文明があったことは現代の考古学者の間では常識」という言葉に衝撃を受けたものの、実際、文明と呼ばれるには文字が必要だそうで、その文字を持ってたものは4大文明くらいしかなかったのだそうです。
他の文明として登場するマリ文明、ブルガリア文明などは、それぞれ"マリ遺跡"、"ブルガリア遺跡"と呼ばれているようです。
さらに、この時期には当然日本でも縄文時代で集落を作ったりしていたはずなのに、この場面では全く触れていません。そんなに日本が嫌いですか?
それからドナウ河流域の文明もそこまで異端ではないようですね。

で、上の絵は、
ドイツの空襲で焼け残った教室跡で、できる限りの人を助けた後に教師が
「さあ、授業を始めよう」
という場面です。
どちらが正しいというわけではありませんが、イリヤの空、UFOの夏では
"そんなことは平和な時代に生きる人間しか考えないことだ、感動的というより狂ってる。
もしくはただの現実逃避だ"
と評した場面です。
これのことなのか、それともこれ以前にも元ネタとなった場面があるのか…


08/10/17追記
2chのマスターキートンスレにリンクされてました。自己弁護させてください。
MASTERキートン DISCOVERY9【コーンウォールの風】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/rcomic/1195368419/534-633
http://209.85.175.104/search?q=cache:tdJ-vvaCKLwJ:anime3.2ch.net/test/read.cgi/rcomic/1195368419/543-642+%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B3+egfortp&hl=ja&ct=clnk&cd=2&lr=lang_ja
>549あたりから

古代文明と呼ばれるには文字が必要」と書いてしまいましたが、これは絶対的な定義ではないのかもしれません。
私もたまに歴史の本を読んでみるくらいのアマチュアなので、詳しい話は知りませんし。
どこでそういった記述を見つけたのかも、あまりよく覚えてません。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q117395286
全くの的外れってわけでもないんだとは思ってますが。 すくなくとも、「どうして教科書では"四大文明"しか紹介されないのか」についてで言えば。
しかし、「文字に関係する」と言って人もいるにしても、「有無」とまで言い切ってしまったこともいろいろ問題があったかもしれません。

文明の話
http://www003.upp.so-net.ne.jp/kohswho/civilization1.html
このページでは、文字他金属器やらいろいろな条件が挙げられていますが、近代になって、この条件を満たさないまでも大規模な文明が成り立っていた例なども見つかり、以前までの「文明の定義」が崩れたことなども紹介されていました。難しいものです。

それと、「漢字があるから日本も四大文明に名を連ねてもいい!日本万歳!」な事を言うつもりはありませんでした。
漢字は中国から伝わってきたもので、日本発祥でもないし、この時代にはまだ伝わってなかったこともわかっています。だから、文字を持った古代遺跡として日本を売り込むつもりなんてなかったです。
私が書きたかったのは、「ただ遺跡ってだけで並べている部分(……だと思う)に、日本の遺跡を全く紹介しないのはどうだろう?」という程度のものでした。


しかし、私が「そう読めなくもない」物を書いちゃってたのは本当ですね。誤解を招く文章で申し訳ない。

0 件のコメント: