2009年7月24日金曜日

皆既日食観測ツアーと法的な問題

私も見に行きたかったですが。
どうやら国内ではあまりよく見られなかったようで、どっちにせよ見られなかっただろうということで諦めときます。

皆既日食の最中、太陽が欠けていく映像をupしてくれる人はいるものの、周囲が暗くなっていく様子を取ってる映像って無いものでしょうか。そっちなら望遠鏡に接続できるようなやつじゃない、普通のビデオカメラでも撮影可能なはずなんですが。


ところで、日本でもっとも長く見れるとされた悪石島では皆既日食の前後暴風雨で、観測はできなかったとのこと。
それについて、「旅行会社に返金を要求できないか?」という投書がありました。

一人30~40万円とも言われるツアーで合計200万円オーバーの出費に対し、ネット上ではメシが美味いことこの上ない様子でした。
(……ところで、この、「人の不幸でメシが美味い」というネタは、最近流行ってるとか聞いたことはあったものの、実際に使用している場面は、私は初めて見た気がします。 )

話を元に戻すと、ツアーの同意書とかに「当日の天気によっては観測が行えない可能性があります」としっかり明記されているわけですし、そんなん無理だろーって感じですが、やはり1人30万は大きい。 投書した人も、無理だとは思う中で、ちょっと額があきらめきれないものだったからというのもあるでしょう。
どうにかならないものか?と、法律にある程度詳しい知人にメールで聞いてみた。

返事は、「裁判にもならずに棄却されるだろう」とのことでした。
契約上で書かれている通り、「天気によって……」にダイレクトヒットですし。
この投書に対する反応に、スカイダイビングやらスキューバダイビングで、「怪我等の保障はできない」と書かれていても、客が死亡した際に遺族へ賠償金の支払い命令が出た事例があるとの指摘もありました。

スカイダイビングについては、問題があったのかはわからないものの……つまり、会社側、インストラクター側に非がなかった可能性もあるものの、賠償金の支払い命令が出ているようです。
スキューバダイビングでは、水中で客がパニックを起こし、客に記憶等の障がいが残ったことに対し、インストラクター側に過失があったとして賠償命令が出た例があるらしいです。詳しい事情はわかりませんが。

これらについて、知人によれば、このようなレジャー業務においては、インストラクターや、それを雇う会社側資格やら免許やらを色々取得する手続きが存在し、それらを取得している上で(しっかり勉強、訓練した上で)商売が許可されているので、どうしても会社、インストラクター側の責任が問われやすいという側面がある様子。

これらの事例とは色々異なりますから、かなり無理があるということになる様子です。
知人からのメールでは、今回のようなケースを回避する方法として、「事前に特約を結んでおく」とかが書かれていました。
つまり、事前に「悪天候の際は」という条件下で返金してもらえるよう交渉しておくか、別の旅行プランへの変更を約束してもらっておく必要があったということらしいです。
……しかし、旅行会社としても、「天気を理由に返金はできません」と明記している以上、それに同意できない場合、単純に「契約不成立」になるのみでしょう。
旅行プランに、「保険」として何万円か上乗せしておくことで、悪天候時のプラン変更を納得させることが……無理っぽいですかね。まず島を出る必要がありますし。


返金を求めるにしても、どの程度利益が出ているんでしょう。飛行機の料金やら食料の調達などに使用してしまった分は当然返せないでしょう。インフラが不足しているということで食料を持ち込んだりする必要があったらしいですが、水道やら道路、街灯なんかへの投資も含んでいるなら、参加人数によって損益が分岐したりする、旅行会社としても利益が読めないツアーな気もします。
しかし、利益が出ているのなら、ちょっとだけキャッシュバックができる可能性があります。痛みわけにしたほうが、イメージはいいですよね。
不正規に島に行った人は山狩りしてまで追い出したらしいですが、まあ、あの暴風雨の様子だと、行方不明者とか出てたかもしれません。本当に何が起こるか分からないってとこで、事前退去でよかったのかな?

……と、沖縄本島への3泊4日の旅行(羽田発)を見てみると、普通に一人3,40万とかになりますね。以外に高い。場合によっては100万とか。海水浴場などレジャー施設が充実した場所でホテルに泊まるのと、風呂もない場所でテントで野宿するのとではぜんぜん違うかもしれませんが、3泊4日の国内への旅行としては、結構妥当な額だったのかもしれません。

……いや、一桁違う。3泊4日3,4万円だ。


インフラ関連で問題になった例として、富士スピードウェイの仮設トイレ不足の件もありましたが……
あちらは、まだ裁判の途中なのでしょうか。

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