2009年12月12日土曜日

コンピュータのスペック情報を簡単に取得する方法

パソコン用ゲームなんかの要求スペックを満たしているか調べるための方法。
慣れれば簡単に調べられるけど、初心者でも全部まとめて調べられるような超簡単な方法はなかったので作ってみた。

vbsファイルをダウンロード

vbスクリプトのファイルです。結果は以下のようになるはず。
OSname:    Microsoft Windows XP Home Edition
CSDVersion:  Service Pack 2
CPUName:   AMD Athlon(tm) XP 2500+
ClockSpeed:  1833
Memory(MB): 1023.484375
VideoCard:   NVIDIA GeForce FX 5700 Ultra
DriverVer:   6.14.11.7516
VRAM(MB):  128
DirectX:     9.0c


検証はXPでしかしていません。 デュアルコアのPCとかだとCPU情報が2つ出てくるっぽい。
もっと必要な情報があるならいくらでも追加できるけど、とりあえずこれだけで十分かと。2ch用に作ったようなものなので、直リンでも問題なしです。いじって再配布も自由。
実行したスクリプトと同じフォルダに「コンピュータ情報.txt」というファイルができるので、その中身をそのまま掲示板に貼り付ければOK。出力ファイルそのまま貼っても、あんまりズレないはず。
サーバー上のスクリプトをダウンロードせずに直接実行した場合は、C:\Documents and Settings\user名\ あたりに出てるっぽい。

情報元
VB or VBScriptでPCの製造番号を抜く方法 - 質問・相談ならMSN相談箱

VBScript Tips (Tips0066)

Hey, Scripting Guy! コンピュータにインストールされている DirectX のバージョンを確認する方法はありますか

Hey!な始まりと丁寧語な質問は、「お前ら!これわかんないんで誰か教えてください」に似てる。

2009年12月4日金曜日

プロバイダの勧誘電話 およびEGFマダー?サイトの停止について

egf.or.tpもしくはegf.orz.hmという、ライトノベル作家を応援する、もしくは嫌がらせを行うページがアクセスできなくなっています。

プロバイダ変更に伴うちょっとしたトラブルです。半月ほどで復帰いたします。
2chの秋山スレでいただいたアドバイスにより、ちょっと別の手段を模索したんですが、
VALUE DOMAINにて独自ドメインを取得し、そこと光回線をつないでみようとしています。

http://egfinal.jp/

egf.jp等は化粧品関係で多くが抑えられてしまっています。egf.or.jpはまだ取得できるけど、最低でも社団法人とか作んないと駄目な様子。……で、egfmada,egcombatとかいろいろ考えた結果、egfinalで取得。2000円ほどで1年契約しました。
独自ドメインだと、DNSの情報をテキストで入力できるので、DDNSの自動登録のような不具合が生じず上手くいきそうです。
何度も2chに書き込むのも邪魔くさいとおもうので、安定して接続できるようだったら、週末明けあたりに一度書き込む予定です。
これで上手くいくと、年間2000円から5000円くらいのドメイン維持費がかかるであろうものの、ネット回線はアパート備え付けの光回線のみで十分になり、ADSL、固定電話の解約によって月々4000円、年間5万円ほどの支出減が見込めます。



以下なにが起こったかについてのメモ。だれかの役に立つかもしれない点があるので。


ヤフーBBユーザーをターゲットにしたプロバイダの乗換え勧誘があるっぽいです。
最近ではフリーメールのサービスやら無料で開設できるブログなんかもあるため、多彩なサービスを充実させるのとは方向性を変えて、不要なサービスを削って安く提供することを目指すプロバイダも出てきているようです。
そうなると、ヤフーより安いところもいくつかあるっぽいんですが、当然自社の不利な点は伏せる部分が多いため、なかなか安心して乗り換えを行うことができません。
私の場合、ヤフー8Mbpsサービスでも、4Mpbs~6Mbpsくらい出ているので不満はないですし。

ヤフーを狙うというのは、ヤフーユーザーが「安いから使っている」という行動原理に基づいているからで、ほかより引き抜きやすいものなのかもしれません。
ともかく、勧誘の電話では、わたしがヤフーユーザーであることを特定した上で、ヤフーの解約ガイドラインまで備えている様子で勧誘してきました。
また、BBフォンの番号に電話すればそれはヤフーユーザーなわけですが、私は契約上BBフォンを利用できない状態で安く上がるようにしているため、BBフォンの番号に勧誘電話をかけているというわけでもなさそうです。

その電話にて、私は
・月々¥5000→¥2000ほどに安くなる
・他の費用は必要なし。電話加入権なども心配無用
・不都合があればすぐもとのプロバイダにもどせる
・すぐ契約していただく必要はなく、お試しである


などの話でありました。お試しというのは、2ヶ月ほどためしに使ってもらって、いやならすぐ戻してもらっても構わないというものだと説明されました。なかなか安心して他のプロバイダを試す気にもならなかったものの、それならばと試用キャンペーンの話を進めることにしてみました。

もう一度正式なキャンペーン参加手続きを行うにあたり、勧誘電話とは別の電話番号につなぎ直して手続きを行いました。
その中で、
・月額はあまり変化しない
・電話加入権、月々の回線使用料は当然必要

ということがわかっていきました。
光回線なら電話回線ですし、ADSLでも最近は勧誘で「電話回線の加入は不要」と謳ってるプロバイダのページを見かける気がします。携帯電話の普及で、固定電話の加入権があまってるらしいし、NTTと利害の一致により何かいい方法を見つけ出すプロバイダもありそうなものです。
その方法というのが、「加入手続きはこちらで行います」なのか、「プロバイダで保有している加入権を譲渡します」なのか、実際に「プロバイダがNTTと大口の契約を結んでいるため、回線使用料も安くできる」とか、どんなものなのか分かりませんが、そういうものがあるのかもしれません。あったらいいのになあ。
このあたりも色々面倒なんですが、あとはモデムレンタル料あたりも関わるので、一月あたりの料金はいろいろ分かりにくくて嫌です。

そんなわけで、私の契約するプロバイダはヤフーであれ新しいところであれ電話回線使用料2000円にプロバイダの契約により月々2000円の合計4000円ほどがかかるということで、料金はさほど変化しないという結果に落ち着きそうでした。
それでも、新たな契約により、「2,3ヶ月無料」、「1月のみ、50Mbpsのサービスを体験できる」、「キャッシュバックキャンペーンによる商品券」、「通信速度が向上」などの得はありそうでした。
速度については、それまでの8Mbpsから12Mbpsへ更新することで、確かに速くなる可能性はありました。
私のヤフー回線は、8Mbps契約で、速度テストで4Mbps、ものによっては6Mbpsを出すものもあり、かなり良好な状態だったのですが、それがプロバイダによって左右されるのかわからない部分がありました。プロバイダをかえると、基地局との距離なども変化するのかもしれず、それによって、不評の多いヤフーよりも遅くなってしまうことだってないとは限らないわけです。人に聞いて情報を集めると、ヤフーを使ってる人はあまり速い通信速度を得ていない人が多いっぽいのですが、それでもその人が本当にヤフーを使っていたのかはわかりません。「ヤフーは遅いよwww え?いや使ったことないけど、そこでもそう聞くし」みたいな。
gooの速度測定ページでは、私の測定結果に「その契約内容では上位5%以内の良好な結果です」とかの統計情報が表示されることもあり、やはり必ずこのくらいの速度が出るわけではないのだろうと思います。

gooスピードテスト
http://speedtest.goo.ne.jp/

色々なプロバイダの結果を比較している雑誌もたまにあったのですが、多くの人は、そんなに多くのプロバイダを実際に乗り換えて、同じ家と基地局の位置関係で比較を行ったことはないはずです。めんどうだし、通信が不調なプロバイダにあたったとき、数ヶ月困ることになるかもだし。


実際、多くの勧誘の際、「通信速度でお悩みではありませんか?現在の契約はどのようなものでしょう?実際、速度で不満はありませんか?」というものに、「得にないです。ybb8Mbpsです。実質4Mbps出てます」というと、「…それは速いですね」と返ってきます。結構びっくりな数字でしょうよ。
中にはアパート内で共通で使用するタイプの光の契約で、自信満々に「光がADLSより遅いはずはない」といった勧誘員もいましたが。本当かどうかは試してないのでわかんないのですけど、絶対ってことはない。ヤフーのほうも評判はアレですが、アパートでの共用タイプの光回線もなかなかに評判はわるい。

実のところ、ヤフーも契約のはじめには全く通信速度が出なくてがっくりきました。磁気によるノイズカットとかも試しましたが、効果はありませんでした。
結局、Nettuneあたりのフリーソフトを用いてMTUを変えたあたりでちゃんと速度がでるようになりました。


キャンペーン参加の話を進めているほうにもどると、だんだんはじめの話ほどうまくいかない様子がわかってきました。
ヤフーからの乗換えを薦める電話では、はじめは「すぐにヤフーにもどせる」どころか「ヤフーさんの契約はそのままで」という感じでした。その間ヤフーの利用月額はどうなんだよとか思いましたが、そこはより詳しく話す段階で明らかになるだろうと思っていたので、即座にはつっこまなかったのですが。
これはすぐに結果が分かったのですが、実際一度解約をする必要がある様子でした。まあ、これは「やっぱりね」といったところです。
その説明についても、「こちらの回線を使用する"前"に解約」ではなく、「その際、"一旦"解約」というものだった気がします。厳密には覚えてないんですが、そんなわずかな表現の差でもなかなか抵抗を感じさせないよう工夫することができると思います。日本語って難しいですね。といっても英語の契約なり規約一覧みたいなのをプログラムで見ますが、あれにも一応「ユーザーが言い逃れできないようしっかりした契約」を結ぶための条件が羅列されてるわけだったりするので、言語を問わず契約というのは素人にとってはめんどうなものなのでしょう。

そんな感じで、ヤフーは一時解約。その際、電話の向こうのオペレーターの人は、「乗り換えであると気づくと、ヤフーはいろいろ解約が不利にはたらく理由をつけたりだとか、より安い契約を勧められるとかなかなかスムーズには行かない様子である」ということを説明しました。そこで、「お客様の手を煩わせないように」と、あっさり引止めを振り切る方法を伝授してくれました。
もうインターネットを使わない」というものでした。これはたしかに引きとめようがない。
また、キャンペーン参加のための書類を送らせてもらうだったり、キャンペーン参加直後に、もう一度電話をしてもらい、来月以降は12Mのサービスに変更する電話をしてもらわないと50Mの契約が継続されてしまい、そのままの料金が請求されてしまうのでご注意ください
とか言われたりして、いろいろ変な部分がありました。
これは、客が余計な手順を踏まなかった場合、50Mの契約で継続させようという裏の目論みがあるのは間違いないでしょう。「50M体験」というのも、元々はそういうより高速の契約をしてほしいために提供しているわけですし。
私としては、どうせなら初めから12Mで、その後の通信状況を予想しやすい状況のほうがありがたかったりもしたんですが。
また、この契約では「2ヶ月の体験」というものであったはずで、その12Mへの変更というものが、その後使用を継続する「契約」になってしまいそうでもあり、妙に裏の意図に満ちた勧誘であるとも思いました。

実際には、最初の勧誘電話は代理店によるもので、本来の契約先とは別の場所からの電話であったのだそうです。 それゆえに、最初の電話と実際の乗り換えのための電話先で、話に齟齬が生まれてしまったと。最終的に解約にいたることになったのも、この代理店の事実に基づかない勧誘のせいだと。
それさえ、正直言葉どおりに受け止めるには厳しいものですが。 解約の根拠たるサーバーに関する問題への質問は、基本的に代理店でないほうの電話番号で確かめておいたことのはずだし。
代理店の誇大広告であったとしても、契約の問題は本来の契約先のものですから。どんな怪しい代理店利用してんだと。

とりあえず、代理店にあった2ヶ月の体験という文句は既にほぼ頭から抜けつつありました。「本契約を結んでいただく必要はない」とかではなく、今確かに契約を開始しつつあるという認識を固めつつも、私は「このキャンペーンに参加すると」とか言葉上はちょっと逃げが可能な感じで契約という言葉を避けつつ話をすすめました。意味あるかどうかは不明。

その際、光回線のとき同様、自宅サーバが使用可能かどうかも確かめました。
・IPの割り振り方、 グローバルIPについて
(グローバルIPを1家庭ごとに割り振られるのか。それは固定か動的か、固定のIPアドレスの提供の有無、グローバルIPが動的に割り振られるということだったので、その変更の周期はどれほどか)
・自宅サーバ利用可能か
・OP25Bはあるか

など。
IPはダイナミックにグローバルIPを割り振り、自宅サーバもご利用いただけ、OP25Bは使用しておらず、メールも自由に利用可能とかそんな感じ。
OP25Bでは、他社のOP25Bがどうなる影響するかを聞かれたと思われた可能性もあった。でもこの時点では確認をとらなかった。
ダイナミックの変更周期については、頻繁に変わるようなら、サーバのIPを更新する手続きを自動化するため。
プロバイダによるのかもしれませんが、ヤフーだと結構長い。回線メンテのメールが来たとき以外変わらないかも。
ルータで常時接続状態にして以降、結構見慣れた数字が続くようになっています。
で、この周期については、「セキュリティの問題に関わるため非公開となっています」と返ってきた。

結局、そんな感じでヤフーと一時解約して、新たなプロバイダに乗り換えてみようとしました。
ヤフーのほうでも、「近々解約していかれるお客様には○○さんに乗り換える方が多いのですが」とのことで、ヤフーのほうでもその勧誘方針を察しているのかも。そして、新しいプロバイダのほうで教えてもらった「ネット止めます」とかの文句を無慈悲に伝える人は実際はすくないのかもしれません。
私は、「人に誘われてその縁で」という、実際にはうそじゃないけどその実まったく別の内容を想像させる理由(その新しいプロバイダの社員などに知り合いがいて、薦められたとかっぽい断り方)であっさり解約が認められました。

新しいプロバイダのほうは、ちょっと私のほうですばやく書類を用意できなかったこともあり、そのつき末の契約にはぎりぎりになってしまいました。それでも間に合うかもしれなかったものの、今度は「モデムが契約開始時に届けられないかもしれないがよろしいでしょうか」といわれ、「よろしくなかった場合、どうなっていくんでしょう?」という自分でもかつてない返事をしました。うん、それ無理。

あちらの方も想定外だったのか、一度電話を保留にして相談に行きました。
結局、接続開始は1月先送り。それでもキャンペーンは適用されるとか。 (2,3ヶ月無料だかそんな内容のやつのことだと思う。正直、商品券も気になったけどそっちは聞かなかった)
それでOKしたんですが、使用一日目にして、IPがおかしいとかそんなことに気づいて次の日の営業時間に電話。割り振られたIPはプライベートIPでした
光マンションでは、マンション内にルータを1個置いて、それに光回線をつなぎ、建物内にはLANを構築する。VDSL? そういうのと同じ仕組みではないはずですが、ADSLでもこういう形のほうが安くあげられるってことになるのかな?

私はそれでもグローバルIPを利用するために必要な手続き方法とかをまたもや確認しなかった件についてがっくりときながら(当たり前に動的グローバルIPが割り振られるとおもってた。固定IPが割り振ってもらえるのなら、そのIPアドレスを聞いておくとかはしてたはず)、電話で対策を聞いたところ、少しの保留時間を経て「グローバルIPでは接続不可。自宅サーバは利用できない」と。
その電話サポートの人が言うに、「モデムの設定を変えれば、契約上サポート外ですが」とか、「親会社の○○関連でなら利用できますが、当サービスではグローバルIPは利用できず、グローバルIPを設定すると通信が一切できなくなる」とか、「この問題はモデム製造元のバッファローさんに問い合わせて欲しい」とか、私としてはなにやら別の問題を話されているような気もしていたものの、とりあえず利用できないものだということは把握しました。

結局、それらの情報をもって解約の窓口へ。
解約の窓口って結構待たされるけど、そのほうが解約をあきらめてくれる人もでてくるんだろうけど、いつも解約の窓口が大変込み合ってるってどうなんでしょうね?
解約を申し出ると、これまでの経緯と私の目的と、それらを事前に確認していたことと、その確認先の電話番号や担当者の名前(現時点でシワシワの紙くずのようになって机の上の紙束の混沌にまぎれてたけど、ちゃんと残ってはいた。よかった)などを挙げていくと普通に解約となりました。一言、「1月無料サービスでこのまま利用いただけませんか?」と言われた。月末に全部処理したほうが、更新はスムーズだし、向こうも楽なのでしょうが、メールサーバが止まってる現状はなんとかしたいのでなるべく早期に解決してもらうことに。
工事の可能な日にちを確かめるのに1週間と。
それは仕方がないとあきらめるにして、ヤフーへの復帰の連絡について聞くと、「新しい回線をつなぐのもこちらの撤去が終わらないと」ということで、それ以降に連絡して欲しいと。
でも、それ以降ではなく、なるべく早く復帰の連絡をしておいたほうがいいだろうとヤフーにつなぐと、一度解約した人は再契約が必要と。その際、モデムも新しいものを利用してもらうため、再び利用できるようになるまで2,3週間かかると。

あれー、すぐ復帰できるとかってどうなってんだ?と思ったらそれは代理店の誇大広告でしたよ。
でも先方に文句をいわないとと、新しいプロバイダへ。今度は「新規加入窓口」へ。こっちのほうが早くつながりそうだし、他からの乗り換えに「即復帰」を謳ってるなら、そこに質問すればちゃんと答えてもらえるはずだし。何か特別な方法があるのかもしれない。
ということで、すぐにつながった新規加入窓口で出たのは解約の窓口と同じ人でした。解約窓口もイヤな仕事だし、時間ごとに交代してるのかもしれない。オペレーターさんにつなぐための作業を誰かが割り振りをしていて、優先的に契約を、解約を後回しにしてつなぐようにしているのかもしれない。機械が優先順位に基づいて自動で振り分けてってるのかも。
正直、オペレーターさんにあたるのは筋違いだと思うので、現状を伝え、解決策があるかないかとか、こちらの希望とかのみを伝える。妙に淡々としてるのもある種怖いかもしれないし、威圧的と捉えられるかもしれないけど、個人的にはこれで精一杯やってるつもり。

結局、「すぐ元通りに利用いただける」というあたりは代理店の不手際ということで、その辺もそのときの担当者の名前をメモしてあったで、それを伝え、「周知いたします」という言葉をもらってとりあえず私にできることは終了。
結局、httpサーバ、メールサーバは2,3週間停止しそうです。 ntpサーバもntp pool project に参加していたものの、急遽停止。……これは事前に停止しとくべきでした。

契約時、「1ヶ月以上はご利用いただき、それに同意いただけない場合、違約金が発生します」というお決まりの文句はあったものの、私は(完全な形で、自分が絶対に自宅サーバを利用できると確信できるまでに突っ込んで質問を浴びせ続けて……不必要と思われる部分までもすべての手順を詳細に確認しわけではないにせよ)サーバの利用の可不可について、一応の確認を取った上で契約を結んだ(もしくは、キャンペーンに参加した。一応、書類とかも送っちゃったんだから、もう契約っぽかったけど…)のですが、私の側の提示する契約の条件を満たせていない以上、私の側が契約を違えるという結果にはなっていないはずなので、違約金もその他なんやらもかかることはないでしょう。


そんなわけでegf.or.tpもしくはegf.orz.hmは一時止まりますが、また普通に再開します。特に大きな期待や必要性はないとは思うのですが。イリヤの説明とはいえ、内容は結構私の主観によるとしか言いようがない部分も多く含みますし。しかし、一応可能な限り早く、ひっそりと復帰しているはずです。そのときは、ついでがあったらでいいので、掲示板で一言マダーしていってください。あるじゃーのんもいりあもきっとよろこびます。しゃれいりあなら、かほのとなりでねてるよ。どるいどさんは3巻で一区切りみたいですが、新作はイラストがtrue tearsの人っぽいです。これでかつる。絶叫さんのイラストも好きでしたが。

2009年11月22日日曜日

GoogleのChromeOS、ビルド挫折の記録

まだ上手くいってないものの、ビルドに必要な情報を日本語でメモした内容。 Ubuntuは入れてないので、Debian lennyで挑戦中。
OSの構築
http://sites.google.com/a/chromium.org/dev/chromium-os/building-chromium-os/build-instructions

……の適当な和訳になります。
勝手に番号をつけてしまっていますが、大体以下のような手順。
青字で、個人的なメモが付け加えられてます。
前のページ同様、情報は更新され、ビルドの方法も変化していく可能性があります。

私の現状:ログイン後マウス、キーボードの反応がない
または、マウスカーソルが動いてもクリックに何の反応もなかったり



1 前準備
1.1 シンボリックリンクの作成
1.2 構築環境の準備(レポジトリ?)
1.3 chrootで入る構築環境を作る

2 構築
2.1a chromiumを作る(おまけ)
2.1b chromiumをダウンロードする
2.1a,bはどちらか一方のみ必要。aで自分でビルドするか、bでバイナリをダウンロードする。
2.2開発のための準備 (ログイン用アカウントということで、作成を推奨したい)
テストのためのセキュリティの低いアカウント
(共同で使えるアカウント、パスワードの作成)
一人で独自の開発をしない人は必要なし?
2.3 パッケージのビルド
2.4 イメージ作成
2.5 USB メモリにインストール
ブート可能なイメージであり、HDDにインストールしたい場合もこの中から行う。
2.6 ハードディスクにインストール
USBでブートした状態からインストールする様子です。HDDがまっさらになる可能性あり。
2.7 VMware用イメージの作成
2.8 chroot環境を消す方法

+おまけ:HDD上のイメージにchrootした状態からHDDへのインストールに挑戦して挫折


2.2までの準備がうまくいけば、あとの実質的なビルドは自動で進行するはず
2.5でUSBに入れるまでが必要な手順で、以降はおまけみたいなもの。
現状、開発者はHDDに入れることはあまり考えていない様子?

1.1このシンボリックリンクがあるという前提で進んでいくので、とても重要な準備です。
$ln -s /usr/local/chromiumos/chromiumos.git ~/chromiumos
$ln -s /usr/local/chromium/trunk ~/chromium


これは/home/username以下にchromeOS,chromiumのシンボリックリンクを作るための命令です。

/usr/local/chromiumos/chromiumos.gitは、gitで入れた場所であり、他の場所にファイルがあるならそこからということになるでしょう。


なくてもいいですが、これで2種類のsrcディレクトリに直接アクセスできるようになるため、大変便利です。
……とあるものの、ここを間違えたり省略したりすると上手くいきませんでした。
~/chromeos, ~/chromiumの真下にそれぞれのsrc/ディレクトリが見えるよう、ちゃんと確認しましょう。

1.2
必要なスクリプトはすべて~/chromiumos/src/scriptsに入っています
以下の操作は、このディレクトリに入っていることを前提に進めます。
$cd ~/chromiumos/src/scripts
~/chromiumos/repo:にレポジトリを作ります。(必要なファイルのリストアップなど?)
$./make_local_repo.sh

#ここで一度詰まりましたが、上のシンボリックリンクの張り方が間違えていた点、一度失敗したら
$sudo rm -rf ~/chromiumos/repo
で一度repoディレクトリを削除しないといけない点などが問題でした。
debootstrapで30分ほどかけて、必要なファイルを集めます。repo以下に850MBほど使用。
repreproが必要?とかで詰まった。
続chromiumはDebianではビルドできない? - kinneko@転職先募集中の日記http://hatenatunnel.appspot.com/kinneko/20091120/p8
私のほうでは、リンクをちゃんとユーザーのホームディレクトリ直下に張りなおして、一度repo/ディレクトリを削除したらうまくいった・・・と思う。
必要なパッケージはこれの前に作ったページどおり。1,2パッケージ以外はちゃんと入ったし、上のldの問題も出なかった。特に特殊なものはインストールしてない状態です。
けど、最終的に作成されたイメージ+私の環境ではマウスが動かせてないんですけどね・・・

これでうまくいかなければ、debootstrapでkarmic環境を作ります。
karmic.listというファイルに以下3行の内容を書き込む
deb http://build.chromium.org/buildbot/packages chromeos_dev main restricted
deb-src http://build.chromium.org/buildbot/packages chromeos_dev main restricted
EOF

この内容をapt-getに登録
$sudo mv karmic.list /etc/apt/sources.list.d/karmic.list
$sudo apt-get update
$sudo apt-get install -y --force-yes debootstrap
$rm /etc/apt/sources.list.d/karmic.list
$sudo apt-get update
新しいdebootstrapを入手し、その後、下の2行でaptのリストを元通りに戻している様子です。

で、もう一度
$./make_local_repo.sh
を実行すれば大丈夫なはず。
それでも駄目なら、
$sudo ln -s /usr/share/debootstrap/scripts/gutsy /usr/share/debootstrap/scripts/karmic
と入力してから./make_local_repo.sh

1.3 スクリプトを利用し、chroot環境を作成する。chromiumos/以下にchroot/ というディレクトリが作成されます。
$./make_chroot.sh

必要なパッケージをダウンロードする場合、etc/apt/sources.listを参照しています。
もし新しい方法に挑戦する場合など(他のプロセッサを利用してビルドする)、ひょっとしたらもっと新しいパッケージが必要になるかもしれません。
そのときは、以下のようにしてapt-getが参照するミラーサイトを指定してください。

$./make_chroot.sh --mirror=http://build.chromium.org/buildbot/packages --suite=chromeos_dev

ここの手順でも、失敗したらそのたびにchroot/ごと削除しないといけません。
正常にchroot環境が構築できた後、 chroot環境を安全に削除するに、
$./make_chroot.sh --delete
というコマンドがあることが判明します。
これは、今後chroot環境で作業を行った際、システム、デバイス関連のディレクトリをマウントしてあった場合など、それらのファイルまで強制的に削除しようとしてしまうことを防ぐ目的がある様子です。
chroot環境の構築に失敗した場合も、こちらを利用してもいいかもしれません。

2.1a chromiumのビルド
$./build_chrome.sh --chrome_dir ~/chromium
--chrome_dirにはchromiumのソースがあるディレクトリを指定。
上の例(オフィシャルな説明)では、/usr/local以下にあるものをシンボリックリンクでユーザーのホームディレクトリ(/home/user/)の真下にリンクさせているため、このようになります。
必要なファイルが足りないとかでビルド中にエラー
2.1bでバイナリを入手することに

あとで必要になるかも知れない情報……
ソースの入手、内容の確認方法
Get the Code (The Chromium Projects)
http://dev.chromium.org/developers/how-tos/get-the-code

chromium単体でのビルド方法のページ
LinuxBuildInstructions - chromium - Build instructions for Linux - Project Hosting on Google Code
http://code.google.com/p/chromium/wiki/LinuxBuildInstructions


2.1b chromiumのバイナリデータの入手
Download the binaryからzipファイルを入手し、それを~/chromeos/src/build/x86/local_assets以下に置く。バイナリデータのファイル名はchrome-chromeos.zip
私の場合、ダウンロードしたファイルはDesktopにあるので、
$mkdir -p ~/chromeos/src/build/x86/local_assets
$cp /home/username/Desktop/chromium-chromiumos-r32516.zip /chromeos/src/build/x86/local_assets/chrome-chromeos.zip
のようにする。


ここから、 chromeOSのビルド環境へ
$./enter_chroot.sh
(/home/username/chromeos/src/scripts/#にて、./enter_chroot.sh)
chroot環境に入れば、(chroot)$src/scriptみたいに表示されているはず

2.2 開発のための準備 (ログイン用アカウント作成)
インストールそのものには不要な(はずな)ので、とばしました
…が、どうやらここでアカウントを作成しといたほうがいいらしい。
そうしないと、ネットワークにつないだ状態でgoogleのアカウント、パスワードを入れないといけない。
$cd ../platform/pam_google && ./enable_localaccount.sh USERNAME
$cd ../../scripts && ./set_shared_user_password.sh

Enabling local account. Remove chromeos_pam_localaccount.h to disable.
というメッセージが出ますが、一度設定したローカルアカウントを取り消すために消すファイルはpam_localaccount.hのようです。
このファイルは、src/platform/pam_google/に置いてある状態でビルドする必要があるのでしょうか。一度このディレクトリに移動し、このディレクトリでファイルを作成したあと、もう一度src/scriptのディレクトリに戻ります。

2.3 Chrome OSパッケージのビルド
$./build_platform_packages.sh
$./build_kernel.sh


一度に進めるなら、
$./build_platform_packages.sh && ./build_kernel.sh
でいいんですが、エラーが出ると、2つのコマンドのうちどこで詰まったのか分からない。
エラーを見るためには、
./build_platform_packages.sh >logp1.txt 2>logp2.txt &&
./build_kernel.sh >logk1.txt 2>logk2.txt &
で、*1.txtにビルドの手順が、*2.txtにエラーメッセージが出力される。
CUIで作成するときには20行くらいしか保持されないので、有用。
上の方法で作成すると、ビルドの進行状況が確認できなくなるが、tail -f logp1.txtと入力すればlogp1.txtに書き込まれていく内容を随時追っていける。
tail -fを終わりにするときはctrl+c



パッケージのビルドはうまく行かなかったことがありました。
http://codf196.jail.google.com/archive/chrome-official/4.0.250.2/chrome-linux.zip
が必要だけどホスト名の間違いかサービス不在かでダウンロードできないとかで止まっていたのですが、足りていなかったファイルというのはchromium(ブラウザ)の実行形式ファイルで、このアーカイブのファイル名か置き場所が間違っていた様子です。ファイル名を変更するか、上に記した置き場所にちゃんと置いてあるかどうかを確認してみてください。

カーネルのビルドは問題なくうまくいきました。
ただし、この時点でchromeosディレクトリの容量が4Gほどになっていて、ディスク容量が一度たりなくなってしまいました。

エラーで中断されてやりなおしの場合、途中からではなく最初から全部やり直している?無駄に時間がかかってます。


2.4 USBメモリ用イメージ作成
$./build_image.sh
デフォルトでは、イメージは ~/chromiumos/src/build/imagesに作成されているはず

USBメモリ用イメージとして作成される場合、どの程度の容量が必要とされるか気になっていたところですが、
(chroot)user@pc1:~/trunk/src/scripts$ ls -hl ../build/images/999.999.32809.114410-a1/
total 710M
-rw-r--r-- 1 user eng 512 Nov 24 12:02 mbr.image
-rw-r--r-- 1 root root 40K Nov 24 12:01 package_list_installed.txt
-rw-r--r-- 1 root root 40K Nov 24 12:02 package_list_pruned.txt
drwxr-xr-x 2 user eng 4.0K Nov 24 11:44 rootfs
-rw-r--r-- 1 user eng 950M Nov 24 11:44 rootfs.image

ということで、950MB必要ということで、1GB以上のUSBメモリが必要になるようです。
……と思ったら、なぜかこのrootfs.imageの2倍+mbr.image分を確保するよう、インストールのスクリプトが書かれています。
それであっても2GBで足りそうですが、なぜか上手くいきませんでした。ちょっとだけ足りていない様子。
書き込みに必要とする容量は1992294912(byte)で、2GBのUSBメモリは2032140288(byte) availableとあったのに、足りてないと表示され、インストールが中断されます。
4GB以上のUSBメモリで動作する様子。他の人のページに書いてあったことによると、16GBのUSBメモリとかでも大丈夫らしいので、4GB以上の容量ならどれも問題ないのでしょう。

civic site » Chrome OSのビルドとインストールについて

http://civic.xrea.jp/2009/11/20/chrome-os/


2.5 USBメモリへのインストール
ブート可能なUSBメモリを作成します。3GB以上の容量が必要になり、…実際には3GBのUSBメモリは見かけないので、4GB以上のものということになるでしょう。
そこからHDDへのインストールも可能です。(場合によっては、このイメージの中に入ってしまえば、そこから直接HDDにイメージを作成できるのかもしれませんが……)
~/chromiumos/src/build/images/SUBDIR #SUBDIRはbuild_image.shによって作成され、ここに新しいイメージが入っています。

$cd ~/chromiumos/src/build/images/SUBDIR
$sudo mount -o loop rootfs.image rootfs
$sudo chroot rootfs

これでイメージに入っているはず
どの程度の容量を使っているかを確認してみるには、

$df
$dpkg -l


イメージの中から出るには

$exit
$sudo umount rootfs

このようにして、exitでchroot環境から脱出できる。

例:
$cd ../build/images/999.999.32809.114410-a1/
$sudo mount -o loop rootfs.image rootfs
$sudo chroot rootfs


もしくは、
$sudo mount -o loop .
./build/images/999.999.32809.114410-a1/rootfs.image ../build/images/999.999.32809.114410-a1/rootfs
$sudo chroot rootfs

dpkg -l は大量に出てくるのでいまいち意義がわかりませんが、dfのほうは、

(chroot)user@pc1:~/trunk/src/build/images/999.999.32809.114410-a1$ sudo chroot rootfs
root@pc1:/# df
df: cannot read table of mounted file systems: No such file or directory
root@pc1:/# exit
exit
(chroot)user@pc1:~/trunk/src/build/images/999.999.32809.114410-a1$ df -h
Filesystem Size Used Available Use% Mounted on
sysfs 9.2G 5.3G 3.5G 60% /sys
/dev/loop1 936M 589M 299M 67% /home/user/trunk/src/build/images/999.999.32809.114410-a1/rootfs

と、なりました。

USBへのコピーはchroot環境から出てから。
(USBメモリが見えていないなら、きっとあなたはchroot環境の中にいるのでしょう。)
$./image_to_usb.sh --from=~/chromiumos/src/build/images/SUBDIR --to=/dev/USBKEYDEV

--toはUSBメモリのあるディレクトリ。
数字なしのsda,sdbで指定しないといけない?
基本的にfromは最も新しいイメージを、toは/dev/sdbを指定してそこにインストールするようになっている。だから、それでいいなら、この2つのオプションは省略できます。

linuxのカーネルが2.6.27あたりから?/dev/hdaなどではなくhddもUSBメモリもsdaであらわされるようになりました。これ、scsiの表示なのかな?シリアルATAならsで始まっててもおかしくないんだけど。
それ以前のカーネルだと、usbメモリはsdaだったりすることもあると思います。
使用するChromiunOSのイメージのほうも、古いイメージを使うときにはそちらを指定する必要があるんですが、そうでない場合、イメージの場所は基本的に省略していいのだと思います。

USBのメモリには、1Gほどの空き容量、1Gほどのスワップ領域を確保した上で1Gのイメージを書き込んでいる様子?3Gほど使い、1Gほど容量は余ってはいました。そこに新たなパーティションを作成し、その領域を普通のUSBメモリとして使用することも可能。


$./image_to_usb.sh --to=/dev/USBMEMORY
あたりでしょうか。


2.6 HDDへの(インストール)
この項目には、あなたのHDDにダメージを与える可能性があります。
(詳しい意図はわかりませんが、HDDをnuke=暖める……ダメージを与える?可能性が示唆されています。)
どうやら、HDD1つにまるまるインストールしてしまう形になるようです。
USBメモリからブートしてから
、ログイン後、Ctrl+Alt+Tでターミナルを起動し、以下のコマンドを入力
$/usr/sbin/chromeos-install /dev/hddname

これでインストール開始。インストールに十分な容量(1GBほど?)があるコンピュータに入れましょう。

デフォルトのインストール先は/dev/sda。
つまり、ハードディスクをまっさらにしてそこに入れなおすことになります。
インストール先を指定する場合も、特定のパーティションを指定することは難しいかもしれません。

USBメモリから起動し、キーボードからID、パスワードを入力してログインするところまでは行けたんですが、Ctrl+Alt+Tでターミナルが起動しなかった。USBマウスも動かない。なにもできないので強制終了させました(ログインまではできたんですが)


ちなみに、ログイン時にgoogleアカウントでログインする際、メールアドレスが必要になることもあります。 (gmail以外のメールアドレスをメインのメールアドレスに設定している場合)
その際、@を入力する必要がありますが、日本語用キーボードでは@の位置が少しおかしい。
私はshift+2で出力できました。 キー配置が日本語用(109)に対応していないためか、ちょっと混乱する


それと、rootfs.imageの容量は1G以下なのですが、イメージ書き込みの前にrootfs.imageの2倍の容量を確保し、cat rootfs.image >>$FLAGS_outみたいな方法で書き込んでいる様子。
なぜ2倍必要なのかわかりませんが、この2倍の容量を確保する分を減らしてみたりすると確かに上手くいかない。
書き込みは終了したのですが、ブートできなかった。
そして、スクリプトをいじって小さな容量のディスクに入れようとするとUSBメモリがうまく使えなくなる可能性はあります。ちゃんと直りましたが。スクリプト内部をいじらなければ問題ないです。
開発作業を効率化するためのアカウント、ユーザーの作成時にローカルユーザーのアカウントを作成しておかないと、googleにログインするためのアカウントが必要で、さらにネットにつながってないといけないらしい。作成しておくべきでした。
http://d.hatena.ne.jp/r_kurain/20091121/1258768687
また、私のノートPCはUSBから起動できないっぽいので、この状態だとちょっと上手くいきません。そこもなんとかしたいです。

2.7 vmware用イメージ作成
$./image_to_vmware.sh --from=~/chromiumos/src/build/images/SUBDIR \ --to=~/chromiumos/src/build/images/SUBDIR/ide.vmdk

from,to共に省略可能。
$./image_to_vmware.sh で、/home/username/src/build/images/999.999.32809.114410-a1/以下にide.vmdkができると。

2.8 chroot環境の削除
$./make_chroot.sh --delete
でいいようです。
レポジトリとかも消えるのでしょうか?消えないなら、chromeos/自体を消すほうがいいかもしれません。
その際、sudoを使って色々作ってあるので、ルートアカウントを使って削除しないといけないものが出てきます。多分。


さらに、ちょっとだけ……
イメージファイルにログインした状態からhddの空きパーティションへのインストールにも挑戦してみました。
build/image/subdir/rootfs/をホームディレクトリにするので、そこ以下に必要なハードウェアデータを入れていけばインストールできるんじゃないかと。

$cd /home/username/src/build/images/999.999.32809.114410-a1/
$sudo mount -o loop rootfs.image rootfs
$sudo mount --bind /sys ./rootfs/sys
$sudo mount --bind /dev ./rootfs/dev
$sudo mount proc -t proc ./rootfs/proc
$sudo chroot rootfs
root@pc1:/# /usr/sbin/chromeos-install /dev/hda7 true
Note: You must be the 'chronos' user to run this script.
Usage: /usr/sbin/chromeos-install [destination_device] [skip_source_removable_check]
…というわけで、このコマンドの実行用にはchronosというアカウントが用意されています。

他のアカウントからこのコマンドが実行できないのかどうかは未検証。chronosかどうかをチェックしてるところをごまかせばいいのかもしれないけど、sudoを使うので、他のアカウントから使用する際は/etc/sudoersを修正する必要あり。
新しく作ったローカルユーザーからでは利用できないのか?……そもそも、googleのアカウントでログインした場合はこのchronosとしてログインしたことになっているのか?このへんはよくわかりません。

ちなみに、金属の
クロムは、クロノスとはあまり関係なさそうに見えます。

しかしchronosで作業するにしても、イメージファイル内から su chronosした後sudo 使用時にパスワードを聞かれるのですが、そのパスワードがわかりませんでした。
chpasswdを受け付けてくれず、しかしこのスクリプトはchronosでなくては動かない様子なので、このアカウントを一度削除し、もう一度作成する際にパスワードを自力で設定しました。
そして削除時にsudoの利用可能アカウントからも除外されてしまうので、/etc/sudoersを編集。
#delluser chronos
#adduser chronos
#vi /etc/sudoers
その後、/usr/sbin/chromeos-install を編集してexit 1 をいくつかコメントアウト。危ないかもだけど。
最後のtrue は、skip_source_removable_checkへの返事なのですが、チェックの必要がない、チェックをしたくないという場合、trueと書く。$2(2つ目の引数)を読むため、これを指定するためには1つ目の引数としてインストール先も指定する必要がある。
HDD1つを使うわけにはいかなかったので、/dev/hda7を指定してみました。
/sys/block/hda/hda7/にある情報を見に行かず、/sys/block/hda7/を参照しようとしてスクリプトが停止することが何度かありました。
そのあたりのexit 1をコメントアウトして強行突破してみたのですが、結局、目的のパーティションをさらにいくつもに切り分けようとしてfdiskのエラーがでて停止。
現状、PC一台をchromeOS用PCに出来る状態じゃないとインストールは無理そう。
USBメモリから起動した状態で、マウスやらキーボードからの入力を受け付けるようになれば、今はそれでいいです。他のOSと共存できるようになるまではHDDに入れない方向でいくことになるでしょう。

……ディスクいっぱいに入れてしまうのなら、image_to_usb.shでハードディスクを指定してしまえば書き込めるかもしれません……いや、MBRとかあるから駄目ですか。


現段階での希望
・USBメモリ1GBのものに書き込めるようにしてほしい
・HDDにはCDR1枚から書き込みたい
・できればリブートなしで、イメージファイルとかから他のパーティションに書き込んでしまいたい
・HDD1つでマルチブートしたい。
・秋山瑞人のEGFが読みたい。ミナミノも読みたい。

こんなとこです。
もう、このページの更新はしないでしょう。次に書くことがあるとしたら、また新しいページになると思われます。

ChromeOSオープンソースで公開開始

Google ChromeOSをダウンロード開始 - Tom-Style
http://www.tom-style.net/mt/2009/10/google-chromeos.php

ChromiumOSって書かれてますが。
Debian Lennyからインストールを試みました。
完全に上手くいったわけではないものの、挑戦した記録。

Chrome OSに含まれるもの

・GNOME 2.24 desktop environment
・Google Chrome 4.0.223 web browser
・Google Picasa 2.7 photo manager New!
・OpenOffice.org 3.0 office suite
・GIMP 2.6 image editor
・Flash Player 10.0 plugin
・and much more!


Chrome OSの必要マシン条件

・Processor: Intel Pentium, Xeon それ以上 AMD Duron, Athlon, Sempron, Opteron それ以上
・RAM: 最低256 MB
・Hard disk: 最低1 GB
・Graphics card: supports most modern graphics cards


…ここに、
ビルドにHDD4~5GBの空き容量,インストールにはUSBメモリ4GB以上のものが必要

というのも付け加えておきます。

USBメモリに書き込むイメージはインストーラではなく、普通にchromeosとして起動するデータなのですが、ここからHDDにインストールする際は、1GBと言わずにすべてのデータが削除され、HDD1つをまるまる占有する形になりそうです。特定のパーティションにのみ入れ、他のOSとマルチブート環境にできるわけではなさそうです。
デスクトップPCで、複数台のHDDを載せているPCなら話は別なのですが。
(後日の追記)


USBメモリに一度OSイメージを書き込み、HDDへはそこからインストールするようなので、USBメモリとUSBメモリから起動可能な程度に新しいPCである必要があります。
USBメモリがどの程度容量を必要とするか書かれてませんが、現状4GBのものが必要です。イメージ自体は1GB以下なんですが、合計でおよそ3GBほどのスワップ領域、その他空っぽの領域を確保した状態でUSBメモリにインストールすることになるようです。
また、Chromium(ブラウザ)が必須とされ、そのソースのアーカイブは800MB、解凍すると2.9GB、ChromeOSのほうはアーカイブが250MB、解凍後は500MBとなります。 Chromiunのバイナリだけなら20MBほどで入手できます。
これらを使用した上で、USBメモリからブート可能なコンピュータ上に……1GBくらい必要なんでしょう。
実際、ビルドするためには、HDD容量は4~5GBほど必要でした。これはブラウザは20MBのバイナリを落としてきた場合の話で、chromiumを自力で構築する(できた)場合はもっと必要になります。
(ブラウザのほうは、一度バイナリができた段階でソースツリーを削除してしまえば容量の節約はできるでしょうが。)

Google Japan Blog: Google Chrome OS のご紹介
http://googlejapan.blogspot.com/2009/07/google-chrome-os.html
Googleの日本語のブログ現時点では情報なし
http://googlejapan.blogspot.com/
英語のページには書いてあるので、そちらを見る。
Official Google Blog
http://googleblog.blogspot.com/

ChromeOSのオープンソースプロジェクトを公開
Official Google Blog: Releasing the Chromium OS open source project
http://googleblog.blogspot.com/2009/11/releasing-chromium-os-open-source.html

Chromium OS オープンソースプロジェクト(The Chromium Projects)のサイト
http://www.chromium.org/chromium-os
ビルドの仕方
Getting and Building a Chromium-Based OS (The Chromium Projects)
http://www.chromium.org/chromium-os/building-chromium-os

インストール方法の説明。
情報は日々改善されていくので、新しい情報を随時確認していってください。とのこと

前準備
動くリナックス環境が必要
そこにルートでアクセスする権限がある(sudoを使っていくことになります)
ChromeOSをインストールするための数々のソフトウェア
LinuxBuildInstructionsPrerequisites - chromium - Prerequisites for building. - Project Hosting on Google Code
http://code.google.com/p/chromium/wiki/LinuxBuildInstructionsPrerequisites
Python,Perl,ライブラリなど

これらをubuntuに入れるためのスクリプトもあるが、こちらもより改善していく予定

Python >= 2.4
Perl >= 5.x
gcc/g++ >= 4.2
g++-multilib >=4.2
bison >= 2.3
flex >= 2.5.34
gperf >= 3.0.4
pkg-config >= 0.20
libnss3-dev >= 3.12
libasound2-dev
libgconf2-dev
libglib2.0-dev
libgtk2.0-dev
libnspr4-0d >= 4.7.1+1.9-0ubuntu0.8.04.5 (ubuntu0.8.04.1 causes duplicate dtoa references)
libnspr4-dev >= 4.7.1+1.9-0ubuntu0.8.04.5
msttcorefonts (Microsoft fonts)
freetype-dev
libcairo2-dev
libdbus-1-dev

Debian Lennyでは、gperfだけが少しだけ古く、freetype-devが見当たらないという感じです。他は大丈夫そう。
ライブラリは半分くらい入ってませんでしたので、apt-getでインストール
sudoの設定が必要になった場合は、/etc/sudersに
username ALL=(ALL) ALL
と書き加え、インストールに使うユーザーにsudoを使えるようにする必要あり。
また、ホスト名を解決できなかったので、
/etc/hostsに
192.168.1.1 pc1
と書き加える。

このpc1は、/etc/hostnameに書き込むことで決定される、自分のPC名と同じものを入力する。

LinuxBuildInstructionsPrerequisites - chromium - Prerequisites for building. - Project Hosting on Google Code
http://code.google.com/p/chromium/wiki/LinuxBuildInstructionsPrerequisites
OpenSUSE
Fedora
Arch Linux
Mandriva
のそれぞれで、必要なパッケージとそれを入れるためのコマンドが書いてある。

ソースの入手
http://sites.google.com/a/chromium.org/dev/chromium-os/building-chromium-os/getting-the-chromium-os-source-code
tarアーカイブで今の最新データを今回だけ入手する方法と、gitで更新を随時適用していける方法が用意されている。googleの開発チームと一緒にじっくり開発していくつもりの人はgitで
Method oneの下のtarballをクリックすればtar.gzのファイルが、Method twoに書いてある方法でgit-coreをダウンロードして必要なコマンドを打てばgitによるソースの入手ができる。
OSの構築
http://sites.google.com/a/chromium.org/dev/chromium-os/building-chromium-os/build-instructions

構築について詳しく、以下次のページにて。

2009年11月4日水曜日

サクラダリセット

乙一絶賛で各所で話題沸騰とのことで、そしてイラストは椎名優。
「本好きな人ならいずれ読むんだから今読んどけ」という誘い文句に惹かれて買いましたが、2巻は保留するつもり。 つまり逆に考えるんだ。必ず有名になるんだから有名になってから読めばいいじゃないか。(明日でいいことは全部明日にまわすんだ!)

内容は超能力が当たり前にある世界でのミステリー。
超能力を持った少年少女が、それを管理、看視している、政府関連の組織を通じて依頼される事件を解決していくお話。

超能力があるんじゃミステリーとして何でもアリすぎて、トリックやら行動原理なんかが全く読めなくなって、読者が謎解きをしようとすると困る可能性もあります。でも、私はミステリーを読むことがほとんどなく、そして自力で解くことを目指さない人間なので、とりあえず問題なし。しかし、それがゆえに、そのへんのこと(ミステリーとしてどうか)をここで論じることはできません。
正直、ミステリーとしては読者側からは解けないというか、解くべき謎がとちゅうでどうでも良くなっていってしまっている感じ。作品中で明らかになっていく真相のなかの、何を予測できれば読者の読みは「当たった」と呼べるのでしょうね? ……じゃあ、ミステリーじゃないのかな?

それから、視点の切り替えが時々出てくるけど、今一誰視点なのかの印象が薄く、かつ誰の視点から見てるのかが分からないで読んでると状況が理解できなくなってくる。そこが読みづらかった。

この巻では、登場した人物らの能力が紹介しながら1つの事件を解決します。しかし、主人公の過去やヒロインの人格形成、超能力を管理する組織なんかに関して様々な謎を含んだままで終わっています。1巻で扱った事件はしっかり完結しましたが、続きものと考えていいでしょう。

次回以降は、今回出てきた能力はフル活用で進行していくことになるのでしょうか。
そうなると、今回現れた中では一番の成長株候補というか、ミステリー的に主人公らの「リセット」と同じくらいにバランスブレイカーなあの能力がどう生きてくるかが気になります。

↓↓↓ネタバレ反転
作中では「幽霊」が登場します。その前から、「吸血鬼騒動」みたいのも起きていたりして、「もしそんなのがいたとしても、それは吸血鬼らしき『能力』を持った超能力者だろう」というのが作品中の登場人物らの考えなのですが、実際、登場した「幽霊」というのも、いわゆる超能力の1つになります。
作品中での組織の人の説明いわく、「情報を保持する能力に優れ、たとえ死んでも情報を残せる」というのがその人の持って生まれた超能力だったのだとか。

こうなると、この人はミステリ上最強の捨石と呼べましょう。
「……じゃあ、この容疑者の尾行、やってもらえないかな?」
「えー、そいつ結構ヤバい奴なんでしょ?何人も殺してるっていうし」
「大丈夫、君ならドラゴンボールで生き返られる
「やだよー。私死んだ経験なんてないから。どうなるかわかんないと怖いじゃん」
「俺の記憶の中だと、もう5回は死んで幽霊になってるんだけどね、君」
「そうかー、もうそんなになるんだね。……でも、私死んだときのこと覚えてないんだよね」
「死ぬたびリセットしてきたからね。リセットしないと、君は本当に死んだことになっちゃうし」
「あー、でもちゃんと能力を発現させられるかわかんないよ?私、力使うのこれが初めてだし。……少なくとも、私の記憶の中では」
「うん、実際、3回くらい合流に失敗してることあるんだよね。そのときは時間ギリギリでリセットして、再挑戦かな」
「マジ怖いって!……ねえ、ところで、この人の尾行は何回目?」
「これで2回目。前回は上手くいかなかったんだ。今度こそ、おねがい」
「えー、やっぱ私死ぬんじゃん。いやだよー!」

……という会話が繰り広げられるに違いない。コナンの麻酔のおじさん以上に不憫。
実際のところ、今回は死んだときの状況は覚えてないんですよね。それは今回の死に方がちょっと特殊だったからの可能性もあるんですが。



実はこの本の感想を書こうか書くまいか考えていた段階でようやく思い至った能力の活用法なのですが・・・どうなるんだろう?

2009年11月1日日曜日

wikipediaで問題を含むかもしれない記事

wikipedia関連で、もういくつか。

イラク日本人青年殺害事件
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AF%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E9%9D%92%E5%B9%B4%E6%AE%BA%E5%AE%B3%E4%BA%8B%E4%BB%B6

ご両親はあまり騒いでほしくないとのことだったとは思うんですが、

海外のwikipediaには殺害当時の映像の、声明発表中?の画像が張られています。記事そのものはどうあれ、これの写真については、両親が肖像権を主張すれば、削除が認められることかもしれません。顔は出てないけど。

http://en.wikipedia.org/wiki/Shosei_Koda


それから、以前にもちょっと書いた、モンティ・ホール問題を読んで気になったこと。
この記事ではモンティ・ホールの番組で起こったことと、回答者のIQの高い女性の雑誌コーナーの情報が微妙に混じっているような。ていうか、テレビ番組と雑誌と、どっちで起こったことが問題なのさ。問題があるのは出題者?回答者?

英語版を読んでみると、ちょっとだけ記述が異なることがわかります。

私が読んだ限りでは、初出:モンティ・ホールのThe dealというテレビ番組
問題になった場面:マリリン・サヴァントの雑誌上の1コーナー
問題:モンティ・ホールが出した問題と、雑誌上での設問に致命的な違いが紛れ込んでいた。そのせいで、テレビ版と雑誌版での問題の正解が別々に存在するようになってしまった。
マリリンはテレビ側の問題についての正解を出すが、雑誌上での設問への答えを書いているわけなので、「『雑誌上の問題の答え』はそうじゃないですよ」と一部の人が指摘。マリリンがその指摘を受け入れず、一般読者、さらに多くの大学関係者も含めて問題に

ということでしょうか?

参考にした当時は、上のような内容だったのかもしれませんが、少なくとも、そこから書き直されるようなことがあったのかもしれません。

私はこの問題について詳しいわけでもないので、wikipediaの書き換えは行いませんが。

英語版wikipediaより。(2009/11/1)
http://en.wikipedia.org/wiki/Monty_Hall_problem

(Krauss and Wangによる正しい出題例 2003:10発表)
3つのドアがあり、それを選ぶように言われました。1つのドアの向こうには車があり、他にはヤギがいます(こちらはハズレになります)。
車とヤギはショーが始まる前、ランダムに(無作為に)それぞれのドアの後ろに配置されます。ゲームのルールは、次のように示されます。
あなたが1つのドアを選んだ後、そのドアはそのときはまだひとまず閉じたままにされます。しかし、ゲームショウのホスト(モンティ・ホール)は、ドアの後ろに何があるのかを知った上で、残り2つのうちのどちらか1つを開かなければなりません。そして、そのドアの後ろにはヤギがいるにちがいありません。
どちらをあけてもヤギがいるドアであった場合、彼はドアを無作為に選ぶことになります。あなたが1番のドアを選んだとき、ホストは3番のドアを開けたとし、そこにはヤギがいたという場面を思い浮かべてください。そして、ホストはあなたに聞きます。「あなたはドアを2番に変更したいですか?」 選択を変えることが得になるのでしょうか?
プレーヤーはこの時点で、どちらが正解の(車の)ドアなのかは判断がつけられず、そしてほとんどのプレーヤーはどちらのドアも同じ確率でしかないと考え、選択を変えることは意味がないことだと考えます。しかし実は、プレーヤーはここで選択を変えるべきであり、……そうすれば、車のドアを選び、車を得られる確率は1/3から2/3と二倍になるのです。

よく知られた問題であり、ときにあいまいでもあると指摘される問題ですが(Seymannの論文 1991)、雑誌Paradeに掲載された問題文は次のとおりでした。

ゲームショウにて、あなたが3つのドアが選択肢として与えられたとします。1つのドアの後ろには車があり、他の2つにはヤギがいます。1つのドアを選んで、1を選んだとしてドアの後ろに何があるのかを知っているホストがヤギがいる3番のドアを空けてみせたとします。そして彼があなたに「2番のドアに変えますか?」と聞きます。選択を変えることが得になるのでしょうか?

このような問題文とその回答が掲載された結果、10000人の読者と1000人近くの博士号所持者から彼女の回答が誤
りであるとの投書が届いた。


文中の表現でちょっと困ったことがありました。
「そのドアの後ろにはヤギがいるにちがいありません」なのですが、これはmustを訳したのですが、上の訳では本当は正しくないのかもしれません。必然性がちょっと薄め。
文章の構成的には上のようになる気がするんです。ただし、詳しいニュアンスを正確に読み取れるような力量は私にはないので、私の主観的な印象によるのみです。結果論的に、この部分に「設問上の条件」として強い状況設定能力を求めるなら、この部分は「扉を開いた先には、ヤギがいなければなりません」としたほうがいいのかもしれない。

テレビ上でモンティホールが実際にハズレの扉を開け続けている限り、問題は表面化しないのですが。


ここで、文中にもあったSeymannの論文のリンクをたどってみると、

このような設問に対し、マリリン・サヴァントは「ドアを変えれば、当選確率が1/3から2/3になる」と回答し、3ヶ月後の12月に3人のPH.Dによる論文が(いくつか)発表された。内2つに、いずれのドアも正解確率は1/2であることが書かれていた。
彼女は自論の擁護として、再び誤った証明と、誤った経験的シミュレーション例を発表した。翌年2月に怒りに満ちたレポートが公表され、「数千に及ぶ手紙をもらい、そのほとんどすべてが私が誤りであると書き連ねられたものであった。実に全体の92%の手紙が反対意見を述べていて、大学名義を含む手紙でも65%が反対している」
サヴァント女史は負けを認めることはなかったわけです。
彼女の言い分はもっともです。正しい設問でさえあれば彼女の答えは正しかった。ただし、彼女の証明のほうは間違いなのですが。



大学関連からは結構彼女を擁護するものも届いていた様子ですね。大学名義を添えて(大学の学生か教授か、そこの卒業生かはわからないが、自身の学力、能力程度を示すためにどこかしこに書き加えておいたのでしょう)手紙を出した人のうちでは、65%が反対しているものの、35%は「あなたの考え方で正しいんですよ」と言ってくれているわけで、この分布は、彼女にいくらかの自信を与えてくれていた部分もあったでしょう。

しかし、問題なのは、ホストが扉の後ろを知ってはいるものの、その選択が「無作為である」と断っているわけではない点……なのか?
無作為でなくとも、「扉の向こうに何があるかを知っていて、ちゃんとハズレの扉を開ける」と知っていれば、ちゃんと確率は1/3、2/3になりそうに思います。そう考えると、モンティホールの番組の設問の文のほうでも、「意図的にハズレをあけています」となっているかは微妙な気も。モンティホールが実際にハズレの扉を開け続けている限り、問題はないのですが。
それとも、
「仮に両方がハズレだった場合は……」という断り書きが、「ハズレじゃないほうが1つなら、ちゃんとそっちを開けますよ」という説明の裏付けとなっていて、「モンティホールが、意図的にアタリを避けて扉を開けています」ということを示しているのかもしれません。
で、どうもその辺りの断りがないと、扉の後ろに車がある確率は、1と3それぞれに1/2になってしまうというのが、このParade誌の設問においての本当の正解ということになるのだそうです。

日本語記事の中では、数百人の大学教授という記述で、英語版の記事の千人近いPh.D(Doctor of Philosophy)=博士号所持者であるという記述で細部が異なっていますが、既に日本では「数学教授による投書」という形で定着しているものなのかもしれません。また、以前は英語版wikipediaでもそのように書いてあったのかもわからない。

私はこの問題は最近(ラプンツェルの翼3巻で)知ったので、このへんの事情はよくわからんです。

初期の記事500くらいには、そのあたりの記述がない。
新しいほうから500個を選ぶと、2008年10月あたりまでしかさかのぼれず、この時点では1000人近いPh.Dとあります。

で、この問題が知られるようになったきっかけ、もしくはマリリン・サヴァントの回答の正否についての問題については、要約すると、

・テレビ番組では、正しく設問が作られていた。
・ちゃんとした設問では、「選択を変えればドアを代えることで2/3の確率で勝てるようになる」が正解
・Parade誌に載った問題では、微妙に文言が異なり、重要な部分が抜けていた。
・その設問では、「選択を変えても変えなくても、どちらのドアも正解率1/2」というものだった

・それでも雑誌上では、「選択を変えると当選率アップ!」と説明していた

さらに、以下の時系列はあいまいになってしまうのですが
・それに対し、Ph.D所持者による論文が投稿され、話題に
・問題を知った多くの人がマリリンに投書
・マリリン・サヴァントが反論。持論を変えず
・上の論文

という流れでしょうか?

投書というのも、その多くは雑誌上の回答にただただ驚いて、「確率が1/3から2/3に上がったりはしない」という部分での投書だった可能性もありそうです。
実際、ぱっと見で出てくる「A,Bともに確率は1/2だろ?」という回答と、マリリンサヴァントに誤りを指摘した教授の「この設問におけるA,Bでの正解確率はそれぞれ1/2である」という指摘は、いずれも結果は同じに見えてしまいますがよーく読むと、実は天と地ほどちがう内容を含んでいるわけです。

いずれにせよ、手紙というのは「正解率はどちらも1/2ですよ?」みたいな内容です。
マリリン・サヴァント側としても、この問題における正解を、「A,Bそれぞれ1/2」としてしまう回答は代表的な誤答なわけなので、どうにも真剣に取り組みづらかった部分があるでしょう。
問題が表出した段階なので、同じ問題に挑んだ人というのがその数人の教授しかいない状態です。情報が少なすぎます。このとき送られた説明も十分ではなかったかもしれません。いきなり、「答えが間違ってるわけでもないんだ。問題がわるいんだよ」とか言われても戸惑うでしょうし。

投書は、数学教授らの思惑とは無関係に雑誌掲載後すぐに届いていた可能性もあります。
広く知られるようになるには、雑誌よりもテレビのほうが強力な気がします。
問題が出されていた当時、モンティ・ホールの問題は「選択を変えたほうがいい」ということが知られていなかったのかもしれません。噂程度では知られていたかもしれませんが、結局のところ広く理解されていたわけではなく、「自分の選択を信じて玉砕するか、または日和見て車をゲットするか」みたいにして見られていた番組なのかもしれません。(実際、選択を変えていた人のほうが獲得例は大きかったにちがいない。そして、選択を変えないほうが"潔い"とみられ、結構選択を変えない人のほうが多かった可能性は十分にあります)

そんな中、一見「どっちもかわらんだろう。どちらも1/2さ」と切って捨ててしまうこの問題に対し、ギネスブックの最高IQ保持者であるマリリン・サヴァントにたずねてみようとした人がいた……という流れなのかも。
一部専門家の間では知られていた「あそこでは、実は選択を変えたほうが有利なんだよね」という知識を彼女も知っており、マリリン・サヴァントのお墨付きで「選択を変えたほうが断然有利」という情報が公表されると、その驚きの選択に世間は大きく反応したのかもしれません。そんな中、数学者のほうも、設問の文章がおかしいことに気づいてさらに問題が複雑化したと。


X線回折 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/X%E7%B7%9A%E5%9B%9E%E6%8A%98

これは陽極で発生させた熱電子を対陰極の金属に衝突させてX線を発生させるものである

09/11/01の時点ではこんな記述です。
対陰極という言葉が難しいものですが、これは陰極と遂になる意味で陽極のことのはず。
電子が出てくる場所は陰極です。電子はマイナスの電気を帯びた粒子ですから。で、ターゲットは、電子を加速させた先、または電子がひきつけられてくる場所は電子とは逆の電荷を持ったプラス極。つまりこちらが陽極……のはずですが、私はXRDの専門家ではないんで編集保留。

wikipedia編集方針の功罪(独自研究)

多くの人の手による、比較的新しい言葉に対する情報源として、かなり有用な場所であると思います。

しかし、教えてgooでは「ただ単にwikipediaへのリンクを張るだけ」という回答の仕方は悪い例の一つなのだそうです。 確かそんな解説を見かけた気がする。

それの理由として、「もうちょっと詳しい説明をしてやれ」ということなのか、「単純にネットを検索して出てくるような情報じゃ足りないから質問しているはずだ」というものがあるのかもしれません。
しかし後者のほうは、今一つ当てはまらない気がします。ときどき、「ネットで検索すればすぐにわかるような質問」をしている例を見かけることもあるので。

そのほか、wikipediaが「素人にも簡単に編集できるページだから」という部分から、記事の妥当性を疑って毛嫌いする人がいる部分もあるかもしれません。
多くの人の手によって洗練されていく可能性もある反面、素人があっさり書き換えて様々な誤りを含むページが出来上がっていることもあります。学術的な、専門関連の情報についてはそういった傾向が懸念される部分もあり、専門的な情報を調べた際の情報源が「wikipediaです」というのはかなり問題視されます。

図書館で資料を探せたり、その方面の商品を売り出している専門の会社などで詳しい説明を載せてくれていればいいのですが、そういう場所よりもwikipediaのほうが簡単に、詳しい(ように見える)情報があることもあります。時に、間違っているのかもしれませんが、専門家が暇なときにいじった部分がベースになっている可能性もあります。


以前、先輩に「お前はwikipediaを結構頻繁に更新していそうな奴だ」と言われたことがありました。雑学好きな部分が評価されたのかと一応ほめ言葉と受け取っておきました。私は当時wikipediaの編集アカウントを持っていませんでしたが。
しかし後日、別の友人との会話の中で、その先輩が「wikipediaなんて素人が書いてるだけの自己満足」と笑っていたことがあったのだそうです(その友人は、上記の私と先輩の会話を知らない)。先輩の中で、私はいったいどういった位置づけだったんでしょうね?


確かに、「何か公式な文書を作成する際の情報源」とかには不足があるとしても、とっさに調べたときに多くの情報が出てくるのは大変有意義であると思います。

しかし、このページにも多数の人の思惑が入り込んでしまいます。
個人的な意見を載せるには自分自身でサーバーを立てるなり、最近ではプロバイダのサイト用スペース、ブログなどが利用できるためいくらでも情報発信が可能ですが、それよりもさらに楽であるし、何より「多くの人に見られるページ」である可能性は個人サイトよりも(比較的には)高いはずで、そのページを見て記憶していく人の数も多いであろうことが予想されます。そのせいで、wikipediaは一種の情報の中心地であり、編集合戦なんてものになったりもするようですが……

wikipediaの記事の方針として、

・中立的な記事
・検証可能性
・独自研究は載せない


というものがあります。
これらは記事を書く上で重要な方針であると思います。

中立的な立場から書かれたものでなければ、信頼するに値しません。
歴史教科書についても、「勝者が残した一方的な言い分」という見方があり、実際本当なんだろうとも思いますが、可能な限り中立にたち、双方の言い分を認め、一部の立場の人々の意見が弾圧されないようにすることは大切だと思います。

検証可能性も当然必要です。
これは独自研究を乗せないこととかなり近い部分な気もしますが(一部では中立的立場にも通じる)、どこかの個人サイトにしか書いてなかった情報、過去の定説を否定するような、編集者個人の考えなんかを載せるべきスペースではありません。


……しかし、中立的立場というのが難しいというか、時に絶対的正義なんていうものがない歴史的事件などに対して、「あなたの記述は中立的立場から離れているから」と理由で消去、書き換えを行ったり、検証の元の「信頼できる情報源」というものが本当に信頼できるのか?といった問題はなかなかにあいまいになってきますし、独自研究と目される内容も、……こちらはたいがいにおいてそこまで重要な情報が個人サイトにだけ転がってるようなことはないんでしょうが、まあ、それらまとめて全消去な編集を行う人もいます。
ぱっと見ただけでは気になりませんが、wikipedia上の履歴のタブを眺めてみると、その1つのページにも様々な人の考え方が交錯していることが分かります。

例えば、巨人の助っ人外国人クロマティ氏のページを見てみると、

ウォーレン・クロマティ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%86%E3%82%A3

……ないなあ。
ああいうのが消えちゃうのもいろいろと残念です。履歴から持ってきますと、

巨人ファンの間では、クロマティを『巨人史上最強の助っ人』と評価する者も少なくない[要出典]。2002年には、プロ野球マスターズリーグ札幌アンビシャスに加入。2005年には、アメリカ合衆国・アリゾナ州とカリフォルニア州を舞台にスタートするセミプロ野球のゴールデンベースボールリーグに参加する日本人限定チーム「ジャパン・サムライ・ベアーズ」初代監督に就任したが、同年素行不良にて解雇された。

スポーツ選手としての数字上の功績だけではない、最も大きな社会的功績としては、黒人に対するイメージを刷新したことが挙げられる[要出典]。彼が登場する以前は、日本における黒人の数が少なく、情報・理解不足からくる恐怖感から黒人に対する人種差別感情が強く残っていたが、彼がテレビに登場して陽気な雰囲気を振る舞ううち、黒人に対する文化的・社会的な人種差別感情は急激に薄らいでいったとされる[誰?]。

クロマティが日本で活躍した大きな要因の一つとして、環境の変化が挙げられる[誰?]。巨人入団前に彼が所属していたエクスポズのフランチャイズであるモントリオールは、白人の街(英語の通じないフランス語圏内)であったため、黒人である彼にとって非常に居心地の悪い環境であった。エクスポズでは暗いイメージだったクロマティが、巨人入団後に明るい性格になったと言われている[誰?]。



誰?というのは、つまり「誰が言った?そんなこと」というわけでしょうか。だってテレビで(ごにょごにょ)。
独自研究と判断されたか検証不可を理由に消されたのでしょうが、消去したのは名前から編集履歴をたどれるアカウントではなく、IPアドレスのみが記録された「どこの誰とも知れないだれかさんです。
もっと探れば、記事を書いた人のことや、その記事に要出典を貼り付けた人のこともわかるんでしょうが、まあいいです。

この情報の出典というのも、確かに検証が難しく、中立的立場からも離れているのかもしれないことになります。私もクロマティ選手のことは小学生にもならない子供のころから記憶していました。小学生のころなどでは、色黒な少年にそのあだ名がつくこともありました。悪いイメージではなかったですが、相互理解を助けるほどに清らかであったとは言えなかった部分が確かに存在しているはずです。

クロ高については、バースやデストラーデにも持ち掛けて訴訟を起こすかもしれなかったらしいですが、幕張は知られてないのかな?アニメにもなってないし。

バースやデストラーデは見送ってくれたらしいですが、これの情報も上のスポーツニッポン?ちょっと探しても見つからないんで、現在では検証不可のような気もしますよ?


と、余計なことは置いておいて、正直、上の要出典連発なんてバカジャネーノって感じではあります。一応、記事の妥当性を高めるのも重要なことだとは思います。完全に否定はできません。

これらの、削減に大きく力を注ぐ人たちのおかげで、日本のwikipediaは多くの記事において、洗練された情報のみに絞られ、別の言い方をすれば情報量が乏しいのだそうです。(要出典)


クロマティの記事を例に出典を考えてみれば、ずっと昔の週間ベースボール、新聞のインタビュー、当時の野球番組、当時からちょっと後の「あの人は今」みたいな番組や同様に野球番組とかでのOB訪問とか。
また、記事の内容から、人種差別を扱った番組などで、エピソードの1つとして登場していたかもしれません。いずれにせよ、検証は困難ではあると思います。

こういうことは、公共のページではなくとも、どこかの個人サイトにでもまとめて乗っけておいてくれれば、満足ではあるんですが。でもそういうマイナーなページだと、野球ファンなら巡回することもあるかもしれないものの、私あたりでは見る機会がないかもしれないです。それも少し残念ではあります。仮にあったとしても、そこでも、編集方針やら管理人の意向やらでいろいろ増えたり消されたりするんでしょうが。


これらの情報を削除することを厭わない人の方針としては、
「wikipedia編集方針の3つにしたがっての編集を行っています。意見の異なる人がいることは重々承知しています」とか書かれてたりしています。なんともご苦労様な感じです。

中立的といって主観を交えない人がいるものか。それが歴史的物品やら、本人のインタビュー入りの新聞記事とかで絶対的に正しいと誰から見ても分かる情報なのならばいいんですが、それ以外で絶対的に正しいことなんてそうはないでしょう。


新聞記事というのも、インタビュアー、記者、編集、出版社上層部など様々な人の思惑を経てかわるものですから、本当に信頼できるデータソースなんて、映像付きの音声による発表で、しかも生放送である必要もあるかもしれません。以前、タレントがテレビカメラに「うるせえ!」と一喝する場面がテレビで何度も放送され、後に記者のほうが失礼な質問を繰り返していたのに、その部分をほとんど断ち切って、1度だけ質問したことに対して怒鳴りつけたかのように見えるよう放送されていたこともありましたから(要出典)


ずっと昔に見た、面白い記述、エピソードなんていうものが失われてしまうことはよくあります。
面白いことが正しいわけではないんですが。

わたしはもうちょっと、色々載っているほうが好きです。要出典というのも、出典希望とかに言い換えませんかね。または、無駄知識重視の別のサイトが別にあればいいのかもしれません。 著作権、肖像権、名誉毀損にダイレクトにひっかかるようなものは駄目ですが、なるべく多くの情報や、誤解とそれがただの誤解であることをのっけておくような方針で。
トリビア(雑学)・エンサイクロペディア的な何か。ちょっとふざけたwikipediaというとアンサイクロペディアを思い浮かべますが、あそこまで行くと正しい情報が皆無なので、あれとも別である必要があります。


ところで、何かが正義であると確信した人間の行為というものは、少々止めづらいというか、正直なところウザいものですね。一応正論ではあるため、それを止める根拠となるところがなかなか見出せません。

根底ある「表現の自由」やら「公正な立場」やらといったもので押し切られるんですが、あれも一種の中二病のには違いないと言えましょう。

功罪ということで適当に文句をつけるだけつけて、建設的意見がうえの「出典明示希望」だけというのもさびしいですが、正直、どうしたものか。

中立的立場については、完全な中立なんてありえないことをwikipedia側でもう一度宣言したほうがいいかも。もう書いてあるかもしれないし、常識的に理解しておくべき部分なのでしょうが。
それでも中立的立場を信じる人がいる以上、この方針の文言をちょっと変えたほうがいいかもしれません。「可能な限り有用な、読者に誤解を与えない限りで最大源の情報」とかだと長すぎますか。「複数の意見に対して寛容な、中立的立場」とか?

現状では、決定しているのは強硬手段をとってしまう少数のラウドマイノリティであるかもしれません。
ウィキペディアン自体が、ネット世界ではラウドマイノリティである可能性も否定はできませんが、強硬手段をとる過激派な人はさらに一部だと思います。
多数決をとれば変わるかも……といっても、多数決というのも一種の必要悪です。
より真実に近い意見であっても、数の暴力によって押し切られることがあります。
本来、「お互い意見を近づけ合って、妥協案を出して、双方が利益を得て納得できる方法を全会一致で得るのが理想なんだけど、どんなに意見を近づけてもそこまでいくことは難しいため、最終手段として多数決で最大多数の最大幸福を目指す」というあたりが多数決の正しい使いどころです。
自分らの意見をゴリ押ししたり、いやな役柄を少数派や嫌われ者の誰かさんらに押し付けるために行うものではないのです。

検証可能についても、出典が信頼できるかは正直、本や新聞に載っていても微妙だとさえ思います。ましてや、ウェブニュースとかでも、読売とか産経とかの大手や、地方新聞誌のネット配信は信じられるとしても、それ以外のネットニュースだけのニュースサイトというのも、いろいろ記事内容は怪しい部分がある気がします。mixiで紹介されるニュース記事を見てると、よく感じる。(読者も多数問題視してるけど)
大手でも信じられない内容を世界に発信してたりする場所もありましたね。ビデオリサーチ社のアンケートで「あなたが信じられると思う情報メディアは何ですか?」とかあったことがあるんですが、新聞、雑誌、テレビ、ネット……とひとくくりにされるとどこにも○つけたくなくなりますよ。


独自研究は、このままでいいでしょう。本当に重要なら、ちゃんと広まっていくはずですから

2009年10月18日日曜日

chrome osへの期待

chrome osがちょっとだけ公開されて、すぐに公開停止になったらしい。

Chrome OSの初期ビルドをRapidshareやDropboxから誰でもダウンロードできるぞ(しかしこれはMG(記者)の早とちりでした)
http://jp.techcrunch.com/archives/20091014want-that-early-chrome-os-build-you-got-it/

記者は「OSのα版が動かせる!」と報じてしまったものの、実際はChrome osディレクトリ内の、linux上で動くブラウザ部分だけをdeb(debian linux用パッケージ)で公開している状態らしい。

OSそのものは動かなかったのでしょうか。


無料のOSということでしたが、Linuxベースなのかどうか今一情報があいまいだった気がしますが、結局のところLinuxベースということでいいんでしょうか。
Linuxベースではないとした場合、「Word,Excelなどのオフィスソフトは動かないのでは?」とも思っていました。それは実は結構致命的な使い勝手の悪さをもたらす気もしていたので、オープンオフィスなら動くという形でなんとか首がつながりそうです。


どうなんでしょう。広まるんでしょうか、これ。実際のところ難しい気もしますが……

Linuxは無料ということで、2000年前後の黎明期に取り上げられ、さらに2004年ごろにLinspire(Lindows)でもう一度期待され、結局いずれの時にもユーザー用OSとしてはメジャーにはなりませんでした。

売れなかった理由は、これらの時期に期待されたのが、「WindowsがすべてLinuxに置き換えられる」という形であり、そうまでするにはマイクロソフトと同レベルの使い勝手……ヘルプや細かなエラー対策、それとユーザーサポートが必要になります。


メーカーサポートというものも、どんな会社のものであれ「充実している」と受けとられている例は少ない気もしますが、企業のサポートというものや、サポートする気で作られた製品というものは、ずいぶんと使いやすくなっているものです。
伊集院光は、以前Victorのサポートをベタ褒めしていた気がします。珍しい例ですが。家電マニアで、知識がないわけでもないのですが結構サポートセンターみたいな電話サービスを利用することはある様子ですが、そのたびに事務的な対応に悩まされています。結局、サポートセンタの人員も客が持ってるのと同じレベルのマニュアルしか持ってないことがわかったので、頼る気にはなれないんですが……それでも最終手段のように感じてしまうんですよね。

また、そのへんを十分検討したうえで「壊れたんです。保証期間内だから交換してください」みたいな電話をしたときにも、「あー、これはまた機械オンチな客だ」としか思われず、マニュアルの中の確認手順を一通りなぞる必要が生じました。
Linuxを電話サポートで対応しようとしたら、えらいことになるでしょう。Winでどうにもできないこともたまに起こりうるんですが、一応電話、ヘルプ一覧によるサポート体制があります。
電話でなんとかしてくれるのも初歩の初歩というか、マニュアルやらヘルプやらで解決できる程度のものしか受け持ってくれないんですが。
マニュアルをなくしたとか、ヘルプによるサポート情報の検索を自力では行えない人用なんでしょう。

解決に1週間でも1ヶ月でもかけていいから、もうちょい技術専門担当の人を用意して問題解決してほしいところ。

あと、ヘルプの確認メッセージで、「この情報で問題は解決できましたか?」に対し、
「はい。問題は解決しました」
「いいえ、他の情報を探します」
というのも、なんとも教えを請うている感じで少々イライラします。
英訳なんでしょうが、
「問題は解決した」
「他の情報を探す」
くらいでいいんじゃないでしょうか。選択肢上のメッセージなんて。


要するに、Linuxは使いづらいです。一度設定してサーバーとして運用し続けるとかなら堅牢ですが、人が作業に使うPCとしては、様々な点で不便であり、新しいことを試そうとすると、ソフトのインストールや設定にかなり時間がかかることも多々あります。 少なくとも私の場合はそんな感じです。


しかし、今回の使用目的は「メール、ブラウジング(ネット視聴)」程度であり(多分)、これを乗せるPCも「軽量小型ノートPC」という形に絞ってあります。多分。

最近では他にも色々増えてはいますが、ブログ、SNS、ニコニコあたりなら上の機能で十分カバーしています。
一昔前、「メールが送れてネットが見れてゲームができるくらいでいいです」という基準で安いPCを探していた人を掲示板等で見かけました。そのあたりのユーザーならば、問題なく受け入れられそうに思います。
最近はどれくらいの人がこのくらいの目的で足りるんでしょう。オフィスでもPC使用が増えてきてるし、家でも多機能なPCを使う必要のある人が増えてるかもしれません。もともと、安いWindowsPCを購入した場合でも3D機能を使うようなゲームとなるとほとんどできないわけでしたし。(実は、一番ハイスペックなPCを要求する使用目的は、「3D機能を使ったゲーム」。)


また、こういったPCは一人暮らしを始める学生なんかにも向いています。ワンルームの一人暮らしには、場所をとらない小型ノートとかのほうがいい。 安ければなおいい。
大学一年時に「レポート作成にいずれ必要になります」とか言って一台持っとくことを推奨されるんですが、工学部での経験で書くと、3年次にようやく長いレポートを書くころになっても、図とか考えると手で書いたほうが早い部分もあったり、4年次に、遂に実際に必要になるころには、XPがSP2出てて、重すぎて使えなくなってたり、バッテリーが切れてて持ち運びに不便してる例を多数見ています。

最近では大抵タイピングで困ってる人も見かけなくなってますし、バッテリー寿命も延びてますし、OSの肥大化も今後はそれほどひどくはないかもしれませんが、「最初の一台」はこれで十分な気もします。
必要になったものは、あとで必要になったときに新しく買えばいいと思います。パソコンの性能は日進月歩ですから。

また、OSとブラウズ機能が密接につながっている場合(具体的にどういうものか今一わかんないけど)、「有害サイトのフィルタリング」にも非常に適しているのかもしれません。システム的な部分でキーを作って、パソコン会社と電話で管理するなどしておけば、多感な時期のお子様を持つ親御さんも安心して子供にネットを使わせられるかもしれません。

さらに、デフォルトの検索エンジンはおそらくGoogleであり、Googleの検索機能のほうにも制限をつけるようにすれば、サイトの制限もよりスムーズに行きます。現在でも、多少は制限がかかっている様子ではありますが、需要次第でさらに徹底するバージョンが生まれてくるかも。
こうなると、視聴制限機能の導入の際に、「使用検索エンジンをGoogleに限定すれば、さらに安全性があがります!」とか宣伝すると、ユーザー(の親)同意の上で検索エンジンの独占につながるかもしれません。
他の検索エンジン提供元から批判されるでしょうが、「だってほかの検索エンジンから何が出てくるかまで責任取れないしー」とか言われると反論は難しい。いくらでも反論できると突っ込まれてしまうかもしれませんが、このようなサービスは確実に需要があると思うのです。

私自身、ネットへの接続をなかなか親に認められなかった理由として、母がエロサイトを警戒していた部分が非常に大きい気がします。だから、ユーザーが望めばこういう機能もアリになるのではないでしょうか。全国のPTAが推奨!みたいな。
他の検索エンジンも、同様の視聴制限を課すようにしていけば問題はなく、「使用可能な検索エンジンの制限(ブロック)」は認められないかもしれませんが……それでもフィルタリング能力の面でも、googleと勝負するのはまた厳しくなってくるのでは?
独占関連の問題でいざ裁判にまでなったら、「Googleが確実に有害サイトをブロックしているともいえない以上、独占は不当」とかになっていきそう。その場合、Googleは「これはユーザーに求められた機能であり、当社はその中でも最高レベルのサービスを提供しており、他にも対応の努力をしているサービスは多数あることも認めるが、全く対応していない検索エンジンもあり、検索エンジン制限機能は不当な独占にはあたらない」とかになっていくのでしょうか。どこまで行くんだ、PTAvs有害サイト。


……話がずれました。
このOSでは基本的な機能はサポートしているわけなのですが、しかし大抵のゲームは動きません。マインスイパー的なミニゲームはいくらかあるでしょうが、ネットゲームやらファンシーなチャットソフトとかはきっと無理でしょう。ブラウザ上で動かしているやつならOKでしょうか?
100均のゲームも当然動かない。Linux用のフリーゲームとかならありますが、英語だろうし、Linux雑誌とかでたまに特集されてもいましたが……私は入れてみたことがないのでちょっとわからない。

夢を語ってみれば、このPCがシェアを伸ばしていけば、それ用のゲーム、ライブラリ(の使い方に関する情報)が充実していき、パッケージ版のゲームもChromeOS対応になっていくかもしれません。そうなると、必然的にLinuxに関してもゲームに向いてくるようになり……と、ここまで行くと元の「すべてのPCで、WindowsからLinuxに入れ替えられる」と同じレベルですね。やっぱこのへんは無理か。


また、その他Windows用アプリが全般的に使えないわけですから、家ではあまりパソコンを使わないお父さんが買ったり、またおじいちゃんにお勧めしようとしても、年賀状作成ソフトとかも使えないことになります。素材集とかは流用できるでしょうが、素材を選び出すための検索画面みたいなアプリが使えず、大量の画像のストックから自力で探し出すことになるかもしれません。
年賀状作成ソフトも、年賀状の時期にChromeOS向けに出てくれるようならいいんですが、そこは発売後1年ほど様子を見守ってみないとわかりません。
さらに、「ご自宅のパソコンで簡単作成!」「ChromeOSでも作れます!」みたいな宣伝文句が並んでて前者のほうを買って帰ると、「お客様、これはウインドウズ専用でして、そのパソコンではどうやら……」とか言われたりしてね。

プリンターつないで、はがきに印刷する文面やら住所録やらを作るとなると、それはもうChromeOSの守備範囲外な気もするんですが、このへんも一応、ライトユーザーが登っていく階段の代表例でしょう。
購入する年齢層やニーズを見ていかないといけなそうですが、メーカー側は対応していくんでしょうか。
プリンタ用ドライバ(各プリンターで正しく印刷できるよう、送信するデータの順序を設定するためのプログラム)というのも、Linux用では多少サポートが甘いのが現状です。

しかし、以前の「オフィス用PCとして」というものよりも十分広まりうるとは思います。PCが小型化、低価格化が進んだした上で実現したアイデアであり、これまで倒れていった企画とはちょっと違うと思うのです。
あとは、機能を少なく絞ったにも関わらず、ChromeOSのサポートやら使いやすさがWindowsに大きく劣ったり、ライトユーザー層が、「Windowsのほうが安心できるから」と、安さよりもイメージで選んでいってしまった場合、やはり広まらずに消えていくことになるかもしれません。

雑誌なんかで便利な使い方を紹介するようになっていくでしょう。機能拡張については、Linuxとして使えばかなり多用途に使えるようになっていくはずなのですが、
ChromeOSでGimpを使うには、コンソールからsuでルートユーザーになって、apt-getで以下のパッケージをインストールだ。ここで打つコマンドは……」とかやるようだと、やはり、どうしても難しそうに見えてしまいます。
(Gimp:オープンソースで無料な、フォトショップ並の機能を持つ画像編集ソフト)
なんとかウインドウズ並に簡単に入るようにできないものか。Linuxザウルス並ならOKでしょう。
Linuxらしく、コンソールを使った従来の使い方もできたほうがいいとは思うのですが、それとは別に、ソフトウェアのインストールやGUI設定、日本語環境管理は独自に充実させておいてほしいものです。
アップデートは、Debianを使ってる限りではかなり簡単に更新されていきますが、自由にインストールして言った場合、大幅な更新時の動作確認とかでどうなるかわかりません。Debianではいきなり止まったりGUIが起動しなくなったり、日本語が入力できなくなったり、日本語で表示されていたメニュー画面がすべて文字化けしていたりしていたのですが、駄目になったらさっさと諦めをつけて再インストールしろとかをすべてのユーザーに求めることができましょうか(反語)。私も、あんまり重要なデータとか(写真やら日記やら、一度消してしまうと取り返すのが困難なもの全般)を残してないPCだからあっさり再インストールに踏み切れてるわけですし。

OSとブラウザが一体化してるみたいな、かなり独自なカスタマイズを施しているなら、そのOSの中心部分だけは外からは一切いじれないようにしておいて、そこだけは責任を持って管理……とかやれば、後からインストールしたアプリが動かないだけで、OSが起動しないとかはないのかもしれません。具体的にどうやんのかはよくわかんないけど。
さらに、一旦そこまで作り変えるのはいいとしても、それ以降もLinuxのバージョンアップに合わせてサポートしていくのもかなりきついのではないでしょうか。独自のパッケージ管理をしていけばいけるのかな?……どんなOSなんでしょうね。


いきなり売り物として搭載PCを売るのではなく、はじめはモニターみたいなものを募集して、販売以前から情報を集めてみるのも有効だと思われます。企業の側も、自社のPCにインストールしてレンタルし、積極的にモニターを勧誘していけば、独自のサービスにつながっていくかもしれません。…この段階で商品化が難しいことが判明するかもしれませんが、それも逆に、失敗前に撤退という結果になり、投資額を抑えることにつながるかもしれません。

多分、私はそんなものに参加しても、ろくに使わないで普通にデスクトップ使ってるでしょうけど。
あまり使わない人というのも、使用頻度から考えて1年くらい使用状況を見続ける必要があるかもしれません。

また、Windosエミュレーターである「wine」も、もうver.1.0を超えているようなので、そちらを使っていけるように自然に誘導するだけで結構なんとかなるかもしれません。この場合、Google側がやることは、wineがちゃんと動くことを確認するだけですね(建前上は)。

これをきっかけに家庭用PCにもLinuxが普及することになるのか。そしてあわよくばゲーム、アプリ関連でもLinuxの足場を広めるきっかけにもなっていってほしいものです。現場のプログラマーは戦々恐々としているかもしれませんが。

2009年10月12日月曜日

ロウきゅーぶ!1-3巻

ロウきゅーぶ!は去年の電撃小説大賞で入賞した、新人作家のラノベです。結構好評らしい?

内容は、小学生女子のバスケットボール部の臨時顧問として、高校生男子の主人公が小学生女子5人に囲まれる話であり、いわゆるロリな人向けのくだらない話として認識してもらえばまず間違いありません。

……しかし、この作家さんも「好きなラノベ」に秋山瑞人が書いた『イリヤの空、UFOの夏』を挙げているらしく、もうそれだけで応援したくなる。いや、小学生とかは関係ありません。


で、内容はラブコメともいいがたい救いのない内容かと思えば、これが普通に面白い。
スポーツもののラノベというものを、おそらくこれまでに読んだことはありませんでした。知る限りでは「銀盤カレイドスコープ」でフィギュアスケートやってた気がしますが、読んではいない。だから比較対象とかも私の中にはないんですが…

内容は、普通に「バスケ物」の小説だと思っても問題ない良い出来の作品でした。ただ、女子である必要はなかったとしても、やっぱり「小学生」でなければ成り立たない話ではあったでしょう。

以下、1巻の説明。

まず、設立されたばかりの女子バスケ部は男子バスケ部とコートの取り合いになっていることから仲があまりよくなく、しかも男子バスケ部は前回の大会で地区大会に優勝した、活動がとても活発な部活になります。
対して、設立されたばかりで、急に集めたばかりの素人集団な女子バスケ部には実績もなく、現在の練習風景を見ても「バスケットボールに親しむため」な目的によるボール遊びしかしていないような状況です。

地区大会で優勝後、県大会初戦で嘘のようにボロ負けした男子バスケ部はさらなる飛躍を目指し、部員一同厳しい練習をこなすことも辞さない気分でいたところに、女子バスケ部が設立され練習時間が半分になってしまったのです。

そんなわけで、「新設部が地区大会優勝チームに勝たないと廃部」という漫画でよくある展開になります。スポ魂です。そう、このラノベのジャンルは「ローリングスポコメディ」です。
ロウきゅーぶも篭球(ろうきゅう)であり、つまりはバスケのことです。ロリキューブではありません。


普通にやっても勝てなそうではありますが、勝負は小学生同士です。中学生の地区大会優勝チームだったりすると、結構な実力差が生じてしまうとも思いますが、小学生同士ならズブの素人集団でもなんとかならないこともない可能性がないわけじゃないことは否定できない。

チームの構成としては、部活設立のきっかけにもなった、エースプレーヤーが1人。前の学校にあったバスケ部にて、バスケの経験があります。男子バスケ部と勝負しても、1対1では誰にも負けません。かなり上手い。

他は全員素人ですが、一人、高校生並に背が高い子もいます。しかしこの子は、背は高いものの引っ込み思案な性格で、しかも背が高いことにコンプレックスがあるため、背が高いことを指摘されたり、それを利用するポジションにつくことを嫌がります。
他は運動神経並以上が2人、もう一人は運動能力低、身長も並以下。ただし非常にかわいい子で、相手チームにもこの子を好きなやつがいたりする。一種のエースキラー

そんな構成で仮にも地区大会優勝チームとの勝負となります。練習期間は2週間。試合時間はミニバスの前半後半10分ずつをさらに短くした前後半5分ずつ、5ファウルによる退場、選手交代などはなし。これは女子バスケ部がまだ5人しかいないことによる不公平を出さないための工夫で、5ファイルを出した場合、それ以降はファウルごとに1本のフリースローが約束されています。

この短い試合時間も、まだスタミナが足りない女子チームに有利ともいえる内容であり、このへんは勝負を受けた際に女子バスケ部顧問である、主人公の叔母(23歳くらい。外見年齢高校生並(本文より。イラストを見ただけでは、正直小学生陣と見分けがつかない))が女子バスケ部に有利なルールになるよういくつが提案してあったそうです。

そうして、試合もちゃんと描かれていますが、これがとても面白い。

まず、チームの実力差もしっかりあることながら、コーチである主人公は中学で弱小バスケ部を県大会準優勝にまで鍛え上げた、知将とも呼ばれるガードプレーヤーです。高校生バスケ部のほうは……実は「部長が小学生女子と駆け落ちしようとしたことによる、「不祥事による休部処分」」を受けたため、現在活動していないのですが。また、この部長というのも主人公がかつてコテンパンにのされ、目標とし続けたガードプレーヤーであり、強豪校からのスカウトもあった主人公が、さしてバスケ部の強くないこの高校へ進学した理由のひとつでもあった人物でもありました。退学になってしまったらしいですが、結局一度も出てこないのかな?この(元)部長さん。

で、試合のほうですが、主人公が授けたいくつもの作戦により、実際に「地区大会優勝チームくらいの錬度のチームにも勝てる」という可能性が十分に見込まれるまでの展開になります。

試合展開や、女子チームの能力は、さほどご都合主義というほどのものではありません。

試合展開も、どちらかといえば主人公が想定している内容の中ではあまり望ましくない展開でしかありません。「あわよくば」くらいの期待を持っていた要素もいくつかあったものの、それらは全く実現されず、結局、過度な運や相手の失策などはない、相手も常に最善を尽くし続ける中での勝負になってました。

女子チームの能力も、1人の経験者以外はきわめてお粗末なものでしかなく、花道並の成長を見せることもありません。

主人公が本文中「小学生最高じゃん」と漏らす場面があるとおり、小学生(+素人)ならではの「吸収の速さ」を見せつけ、主人公の指導を十二分に身に着けた上での試合になりますが、練習期間はたった2週間。さしたる成長とは呼べず……それでもこの試合では十分に有効に作用しています。


バスケ作品ということで、ところどころスラムダンクを思い出す部分があります。

「あきらめたらそこでなんとやらだ」という主人公の心中のつぶやきとか。右斜め45度からのワンハンドシュートとか。

これはあれですね。シリーズラストであの場面を再現することへの布石ですね。

大好きです。こんどは嘘じゃないっす

スバルならきっと言ってくれる。たとえ相手が小学生でも。

秋山スレでの感想では、1巻にわずかにブロント語が混じっていたという指摘もあるものの、私は気づけませんでした。


続いて、2巻の簡単な説明。
2巻では、「クラス対抗球技大会」に女子バスケ部がバスケの競技に出場するものの、相手となる「別クラスのバスケ参加者」はほぼ男子バスケ部のメンバーであり、1巻で使い切った「奇策」は一切使えないという上での再戦となります。

戦力バランス上、そんなことになったら、1ヶ月くらいみっちり練習したところで、女子バスケ部は男子バスケ部に決して勝てないような能力の差が存在しているんですが、女子バスケ部設立の原因になった事件に関係している男子バスケ部員1名のみは同じクラスに所属しています。こいつが男子バスケ部代表といった感じで1巻でもたびたび登場していたのですが、こいつは男子バスケ部のエースでもあります。

つまり、この球技大会では「ほぼ男子バスケ部員で構成された相手チーム」はエース抜きであり、ともすれば「クラス対抗」の球技大会には男子バスケ部エースをこちらのチームのメンバーとして出場させる事だって可能になります。
しかし、このエースプレーヤーはちょっと女子バスケ部メンバーといろいろ確執があって……という部分もあり、仮にチームに入る場合5人の女子バスケ部部員の誰が控えになるのか…というのも悩みの種になります。


そして今月、3巻が出たのですが、今回は主人公の幼なじみとその元チームメイト3人との5対3の試合でした。

……と、書くとちょっとネタバレになるわけですが、ついに主人公が関わっているバスケチームが小学生女子であることが幼なじみの女の子にバレます。

「あんた、なんでこの時期に小学生なのよ!」

と突っ込まれるとおり、基本的に主人公らは「部長のロリ疑惑で部をつぶれた奴ら」であり、世間的に見てあまりにマズいだろう?ということになる様子です。

このような周囲の対応は1巻でもちょっと触れられており、主人公の叔母も、

「最近は世間の子供への対応にいろいろ出てきてるから、たいていの大人は近づかないようにする。特に女の子には。こんな環境だとね、まっすぐ育たないんだよ。それはある意味かわいそうなことなんだ。私は見逃せない。この手でまっすぐに伸ばしてあげたい」
(本文ママ……ではなくうろ覚え)
と、元々は小学生の指導に乗り気ではなかった主人公を説得しようとしていました。

作者インタビューでも、
http://news.dengeki.com/elem/000/000/139/139129/

>――『ベイビー・プリンセス』ですか。ちなみに好きなキャラクターは?
>蒼山先生:2番目です。
>――青空(そら:1才)ですか?
>蒼山先生:ごめんなさい。上からです。
>――霙(みぞれ:17才)ですか。
蒼山先生:そうですね。
――ちなみに僕はあさひ(0才)が好きです。
蒼山先生:かわいいですよね。変な意味ではなく。
――そうですよね。変な意味ではなく。ちなみに『苺ましまろ』とかどうですか?


―――というような会話がなされています。寒い時代になったものです。


本文中に一切イラストはなかったですが、幼なじみのチームメイトは2人とも水着でバスケに参加しています。途中で忘れてましたが。
人気はあるようなんですが、アニメ化されるでしょうか。いろいろ難しそうにも思えます。
この設定も、アニメ化されるなら生かされるのかもしれません。

杉井光の『さくらファミリア!』にて、2巻のテーマとして「聖霊とは何か」というものがありました。
聖霊というのは三位一体の1つであるらしく、正しく知っている人が少ない部分ということもあって長い説明が入るんですが、この場面でその説明を行うガブリエル(大天使)が無駄にビキニの水着になっていました。イラストもないため全く無駄です。
文中では
「ここは私が水着にでもならないと、こんな無駄な説明誰も読まないでしょ?」とか
「…そんなわけで、教会の偉い人の間でも、聖霊に対する解釈が真っ二つに分かれちゃったの。わたしのこのおっぱいみたいに」

などと無理に関連付けたりしていたのですが……
あと、この「聖お兄さん」よりもはるかに危険なキリスト教もの(そんなジャンルあるか?)の作品は、3巻で終わりなのでしょうか?続きも期待しています。少々、ネタ切れ気味かもしれませんが

結構マイナーなネタで攻めてきているため、誰でも知っているようなネタでは書く気がしないのかもしれません。
でもまだ聖人も何人も残ってますし。
世界最古のヤンデレとして名高いヨハネの嫁(ヘロデの娘)とかも登場してほしい。
ちなみに、世界最古のツンデレはこれまた世界最古の文学作品である「ギルガメッシュ叙事詩」に登場するイシュタル(女神)でしょうか。


最後に、3巻で主人公が一度触れていた「今の彼女らはミニバス公式戦には出られない」という部分がちょっと気になりました。

ミニバスについて調べてみると、
ミニバスネット
http://www005.upp.so-net.ne.jp/minibasketball/index.html
連盟規約
http://www005.upp.so-net.ne.jp/minibasketball/03/3-1.htm
>第21条
>本連盟に加盟登録しようとするチームは毎年度、日本ミニバスケットボール連盟の加盟登録規定に基づき、所属の都道府県ミニバスケットボール連盟を経て、本連盟に登録しなければならない。
>第22条
>本連盟に加盟登録し、同時に(財)日本バスケットボール協会に登録していないものは、本連盟の主催する行事に参加することができない
>第23条
>年度の途中に追加登録を行う場合は、所属の都道府県ミニバスケットボー連盟の承認を得なければならない。
>第24条
>登録年度は、毎年4月1日より始まり、翌年3月31日をもって終る。


このへんでしょうか。
24条より、「年度」が4月1日より…となっている以上、4月1日からの登録が楽なんでしょう。23条を見ると、それ以外の時期でも不可能ではないっぽいですが。

しかし同時に(財)日本バスケットボール協会に登録らしいので、そちらも調べてみると
http://www.jabba-net.com/jabba/data/paper/data_tp_03.html
毎年3月末に名簿を作成
各都道府県の協会は毎年5月までに選手情報を本部に申請
などがありますが、問題は
(加盟・登録の変更)
第9条
1.(1)追加加盟:期日以降新しく結成されたチームは、都道府県協会がその事実を審査のうえ証明書、チーム加盟届書及び競技者登録届書とチーム加盟料・競技者登録料を添えて、協会に申請し、協会の承認を得て加盟・登録することができる。
(2)追加登録:従前一度も協会の加盟チームに登録されたことのない競技者については競技者登録届書に赤色を使用して所要事項を記入し、競技者登録料を添えて都道府県協会に提出し、前条2項の手続きを経て協会の承認を得るものとする。
2. 競技者の移籍があったときは、新所属チームは旧所属チームの同意書または資格審査委員会の許可書を添付して遅滞なく競技者登録変更届書を協会に提出しなければならない。

このあたりが重要になってきそうです。しかし、後々からの申請でもうけつけてくれてはいるようです。
経験者1名の「前のチームの了承」も取れるでしょう。部員とは確執があったようですが、チームの監督とかはちゃんと認めてくれるに違いない。名門の高校やらプロの世界なんかでは、「有力な選手を他チームで活躍させたくないから、可能な限り認めないでおく」とか、「最初から他校からのスパイとして所属していた可能性がある」みたいな理由で承認を拒否したりするケースもあるかもしれませんが、まあこれは小学生ですし。

他には問題はなさそうに思えます。
10年以上前にドッジ弾平を読んでいたころ、「スーパードッジ連盟は、チーム転属後1年の公式試合出場を原則認めていない」という説明を見たことがありました。そんな感じの規約の存在を想定していたんですが……

また、この申請は、「協会承認の日をもって有効」になるらしいですが、何か定例会議みたいなものを通すんでしょうか。ただ書類を受け取るだけで、申し込みから2,3日で承認されてもよさそうな気もします。
名簿みたいなものを作る以上、月に1度くらいじゃないと承認されないのかもしれません。
いずれ「無事承認されました」という通知が届いて、公式戦にも出場できるようになるのかな?
あと、もしエース(そしてメインヒロイン)の移籍に問題があったとすると、そのときは試合ギリギリのメンバーしかいない女バスは4人では出場できないのです。

……あれ?ひょっとして「控えにあと2人」とか必要だったりするのかな?もう一度調べる必要ありか。

2009年10月6日火曜日

autorun再び

人が集まって互いのプレゼンテーションな場面に立ち会うたびにウイルスもらってきます。私だけですか?みんなそんな感じでしょうか?

今回は発生源が結構身近なところのPCだったりしたので、とりあえず「ちょいと使わせてもらうよー」な流れでウイルスは消しておきました。 というか、ウイルスデータベースを更新してスキャンしたら普通に消えた。
でも、広まった結果どれだけ猛威を振るうかわからないものなので、状況を整理してから、関わった人全員にメールすることにします。もう問題発生から2週間くらいは経ってるはずだし、広まるところまでは広まっちゃってるでしょう。
今さら私が騒いで、「ウイルスがあるらしいから昨日はPCに触れなかった!」とかよりはいい。問題のウイルスっていうのも、

w32gammima (Norton)、Trojan Game thief magania (F-secure)、Win32:kamso (avast)
とかいうやつで、

動作:ネトゲーのパスを抜く

とかみたいなので、それほど問題になりそうな人が見当たりません。まあ、わかんないけど。

今回のautorunウイルスを見て思ったのが、どうやらWinXPにも影響がありそうな雰囲気。以前は、私はこれをVista以前のPCには無関係だと判断してしまったのですが、どうやら違う様子

autorun.infの中身を

[AutoRun]
open=file1.exe
shell\open\Command=file2.exe

とかで確かめた結果、下の内容ではfile2.exeが実行された。ちなみに、file1.exe, file2.exe共にただの実行形式の圧縮ファイル。

色々検証した人の中によれば、USBメモリのメーカーによって動作が異なり、ウイルス対策ソフト側でも上手く対処しにくい状況っぽいらしい。

この書式のautorun.infではXPでも動作することがある様子で、エクスプローラ(マイドキュメント、マイコンピュータなんかをダブルクリックすると出てくるファイル、フォルダを見るためのプログラム)上からUSBメモリをダブルクリックしたら、どうにもautorun.infを読んでいそうなメッセージが出ました。そのときは、アンチウイルスソフトが動作をブロックしたためウイルス起動は未然に防がれましたが。

また、この書式でも、挿しただけでは、私のPC、私のUSBメモリ(バッファロー製)ではautoplayによってはウイルスは起動しなかった様子でした。さした後に一定の手順で起動するのですが…
自動で行う操作は「接続と同時にフォルダを開く」だったのですが、多分、問題なくしばらく動いてました。(しばらくしてから一度USBメモリを参照しているエクスプローラの窓を閉じ、再び開こうとマイコンピュータからUSBメモリをダブルクリックした段階でアンチウイルスが警告を出した……だったと思う)

他のPC上でも、上のような実行形式の圧縮ファイルを解凍するかどうかでautorun.inf関連の動作を確かめてみた結果、WinXPのautoplayで読んだ結果でも、エクスプローラからダブルクリックしても反応しないものもありました。
今回、autorun.infはシステム管理のファイルという扱いになっていて、「全部のファイルとフォルダを表示」しても、表示されることはなかった。「保護されたオペレーションシステムファイルを表示する(推奨)」を、(一度警告を無視して)チェックを外さないと表示されない。

また、感染源になったPC上では、autorun.infの他はウイルス感染に関係しているファイル(batファイルになっているが、実行形式ファイルだった)がどうやっても見えない。感染している状態もUSBメモリをさしても、感染していない状態のUSBメモリをさしてもそれらのファイルが存在しないことになっている。そして他のPCに挿すとちゃんと見える。どうやってるんだろう?

参考にしたぺージ
USBメモリを介して感染するウィルス - だらだらやるよ。http://d.hatena.ne.jp/nagakura_eil/20080901/p1

AhnRpta.exe、xvassdf.exeとの闘い。 : パソコントラブル出張修理・サポート日記http://orbit.cocolog-nifty.com/supportdiary/2009/08/ahnrptaexexvass.html

2009年9月12日土曜日

ラプンツェルの翼とモンティホール問題

土橋真二郎の『ラプンツェルの翼』3巻読み終わりました。前後編の1巻目でしょうか。
次の巻に続く様子。

以下、ネタバレ


「A,B,Cの扉から1つを選べ」という問題がありました。そして、これはモンティホール問題と呼ばれるものの一種のようです。

3つの道があり、いずれかの道には怪物がいて、そいつと鉢合せしたら食べられてしまうというものです。
厳密な正解は与えられず、それぞれ、
Aの道「10人中、4人しか通り抜けられなかった」
Bの道「10人中、3人しか通り抜けられなかった」
Cの道「10人中、3人しか通り抜けられなかった」

と紹介されます。確率の問題であり、高い確率を選んだとしても、結果的に不運にも遭遇してしまうことはあるはずなのですが、これは知能ゲームの一種です。もっとも生存率を高い方法を選べば、結果的には「怪物に会わず、通過することができました」となり、つまりそのまま課題クリアということになるのだそうですが……
問題発表以後、この問題はAの正解率40%、Bの正解率30%、Cの正解率30%として、通過できる合計が100%のうち、「3つのうち1つだけある正解どれかを選ぶ問題」として主人公らに認識されています。

それでいいのか?とちょっと思いました。合計が100%になるのは偶然なのかどうか。
3つの道には気まぐれに出歩いている怪物がおり、それに遭遇しやすい道、しにくい道があるという程度だと思っていました。その場合、3つのルートが、それぞれ80%、70%、70%とかでもいいんじゃないか?とも思い、少々主人公らの考え方が「決め付け」にも見えたものでした。

……よく読んでみれば、結局、これは偶然ではなかったようでした。
条件のところに、「道に立ちふさがる怪物は2匹いて、2匹がいないもう1つの道を選べば正解です」という説明もちゃんと入っていました。

2匹の怪物が、3本の道に、それぞれ60%、70%、70%で配置されることになります。こちらの配置率の合計は200%になります。2匹いるのですから。 そして、通過できる可能性の合計は100%になります。空いている道は必ず1箇所だけなのですから。

仮に4本道に2匹の怪物だったら、通過できる確率の合計は200%、怪物配置率の合計は200%、
4本の道に3匹の怪物だったら、通過できる確率の合計は100%、怪物配置率の合計は300%となります。


それはそうと、最初に書いたとおり、この問題はモンティホール問題というものの一種になるようです。
時に「パラドックス」とも紹介される、難解な問題です。
私は今回初めて知ったので、これを読んだとき、何か間違ってるんじゃないかとも思いましたが……

有名な問題であることは2chの土橋真二郎スレを見て知ったのですが、以下の記事を見てようやく納得しました。
モンティ・ホール問題 - Wikipedia

DOFI-BLOG どふぃぶろぐ ネコでもわかるモンティホールジレンマ


猫でもわかるほうを見て、ようやく分かった気がします。
分かった気がするものの、どこか気が晴れません。結果は理解しましたが、どうしてこの結果が出るのかのロジックを100%は理解できていない気がします。どうにも気持ち悪いです。

10の選択肢から1つを選ぶとかだと、もう異論を挟む余地がありません。しかし何か自分の言葉で上手く表現できるまではがんばってみたい気もします。


そこで、もう一度、3つの選択肢の問題で考え直してみました。

AとBとCから1つの正解を選ぶ設問で、プレーヤーはAを選んでみた。
→ディーラーがCをオープンにした。
……このとき、
・Aが正解で、B,Cから無作為に選んだ
・Bが正解で、Cを選ばざるをえなかった

のように、B,Cいずれもが不正解である場合と、Bは実は正解だからディーラーには選べなかったという場合があります。
このときディーラーは、こちらが選んだAを見せてくれるわけでもない。かといって、うっかり正解をポロリしてくれることもありえない。明らかに人の意思が絡んだ…つまり、確率論上の説明でよく見かける「無作為な」行動ではない。確実に、不正解の選択肢の中身が明かされることになっています。

このような、ディーラーの意図的な行動の結果、
・1/3の確率でプレーヤーが正解を引いてしまっていた場合、B,Cからランダムに選ばれることになる。
・残りの2/3の確率においては、プレーヤーが選ばなかった2つのうち1つが正解なのだから、そっちをめくるわけにはいかず、ディーラーは意図的に正解を外した選択肢を選んでみせなければならない。つまり、2/3の確率でプレーヤー、ディーラーが協力して正解の選択肢が燻り出されている状況が作りだされる。

よって、プレーヤーの手の下にある選択肢の正解率は1/3で、プレーヤーが選ばず、ディーラーもまた選ばなかった(選べなかった)選択肢の正解率は2/3である。


……という形で、どうやら私にも理解できたのでしょうか?
どこか、まだ間違ってる部分があるかもしれませんが。


前に見た、「宿のボーイと消えた1ドル」みたいな問題を思い出しました。

http://oshiete1.goo.ne.jp/qa68004.html
30ドルではなく、3000円の問題もあったようです。
トリックというか、問題を解くための方法はちょっと違いますが。
でも一種の叙述トリックなのかな?そうなると、土橋真二郎作品にもそこそこ近いネタなはず。

もう1つの問題は、「3人の帽子の上のジレンマ」? 名前がよくわからない
3人の帽子(の上の玉)のジレンマ? - 囚人のジレンマλ[λ] ?
http://d.hatena.ne.jp/mind/20050827/p1

2009年8月22日土曜日

I⑨48

村上春樹の1Q84とは無関係な話。
IQ(知能指数)ともきっと関係ない。だって⑨は数字だから。


東方非想天則を本日メロンブックスにて購入。
メロンブックスのwebサイトだと品切れになってて、星蓮船より入手しにくいかな?とか思いながら行ったら、星蓮船のほうが売ってなかった。委託開始9月って言われた。

中国(美鈴)最終戦の大ナマズ、おそらく最終スペル「これで浮き世もおしまいじゃあ」でタイムアップすると画面真っ白の状態でバグる様子。(Ver.1.01)

追記
Ver.1.02にて、タイムアップでも問題なく終了することを確認しました。爆発はありましたが、真っ白になるほどでもなくなっている気もします。
ビデオカードの世代によっては、真っ白になる演出を削ることにしたのかもしれません


http://www.nicovideo.jp/watch/sm7944673
ID無しで見れるページ
http://d.hatena.ne.jp/video/niconico/sm7944673

他にも色々方法がある様子。
ニコニコ動画 ID無しで見る方法 - goro2001の日記
http://d.hatena.ne.jp/goro2001/20090316/1237195198


再現性は高い様子なので、いずれはパッチで直るのでは?

私のPCはXP 、Athlon2500、GeForce5700とか。
FPS的には問題なく動いてる感じです。……が、
>DirectX9.0cを正式にサポートしているGeForce6600以降のグラフィックカード(VRAM128M以上推奨)
が動作環境として想定されているらしく、ここで引っかかっている人が多いっぽい?

タイムアップ前に倒してしまえばクリアーできるらしいので、がんばって倒せれば問題なさそうではありますが……
結構カタいため難しいかもしれません。

チルノルートの最終スペルでも、なにやら時間制限がでていました。
このときは相手にダメージを与えられず(与える方法がわからず)、ちょうど残機ゼロで、残りライフ1、2mmくらいとかなりやばい感じだったので、とりあえず避け続けてタイムアップまで粘ってみてましたが、残り数秒で一発くらってしまいました。負けたはずですがエンディングに入れて、ちゃんとクリアーしたことになってました。
(ところで、東方緋想天とかのダメージは数百、数千で表示されますが、ゲージ1本分は1万ってことでいいんでしょうか?)

中国ラストのほうでも、ちょうど残機ゼロ、残りライフが少ないとかだったりしたら、倒すのあきらめて負けてみるのもありなのかもしれません。むしろチルノルートでクリアーになってしまったのが間違い(バグかなんか)だったのかもしれませんが。

……再チャレンジした結果、ラストスペル開始直後の地震で瞬殺された。それでも一応、クリアできたことになってるっぽい。EDも見られました。
ストーリーモードを選択する際、難易度の左に☆がついているので、クリアーしたことになっている様子です。ただ、一度大ナマズを倒さないと、ナマズ分のシステムカードが1種類手に入らないようです。

マニュアルで、早苗vsチルノの画面を例にした画面説明のページがありました。
やっぱり「⑨ バカ」は健在。


東方ぬいぐるみシリーズ⑨ 【チルノ】 ふもふもちるの。
http://www.gift-gift.jp/product/goods_p019.html

2009年7月24日金曜日

皆既日食観測ツアーと法的な問題

私も見に行きたかったですが。
どうやら国内ではあまりよく見られなかったようで、どっちにせよ見られなかっただろうということで諦めときます。

皆既日食の最中、太陽が欠けていく映像をupしてくれる人はいるものの、周囲が暗くなっていく様子を取ってる映像って無いものでしょうか。そっちなら望遠鏡に接続できるようなやつじゃない、普通のビデオカメラでも撮影可能なはずなんですが。


ところで、日本でもっとも長く見れるとされた悪石島では皆既日食の前後暴風雨で、観測はできなかったとのこと。
それについて、「旅行会社に返金を要求できないか?」という投書がありました。

一人30~40万円とも言われるツアーで合計200万円オーバーの出費に対し、ネット上ではメシが美味いことこの上ない様子でした。
(……ところで、この、「人の不幸でメシが美味い」というネタは、最近流行ってるとか聞いたことはあったものの、実際に使用している場面は、私は初めて見た気がします。 )

話を元に戻すと、ツアーの同意書とかに「当日の天気によっては観測が行えない可能性があります」としっかり明記されているわけですし、そんなん無理だろーって感じですが、やはり1人30万は大きい。 投書した人も、無理だとは思う中で、ちょっと額があきらめきれないものだったからというのもあるでしょう。
どうにかならないものか?と、法律にある程度詳しい知人にメールで聞いてみた。

返事は、「裁判にもならずに棄却されるだろう」とのことでした。
契約上で書かれている通り、「天気によって……」にダイレクトヒットですし。
この投書に対する反応に、スカイダイビングやらスキューバダイビングで、「怪我等の保障はできない」と書かれていても、客が死亡した際に遺族へ賠償金の支払い命令が出た事例があるとの指摘もありました。

スカイダイビングについては、問題があったのかはわからないものの……つまり、会社側、インストラクター側に非がなかった可能性もあるものの、賠償金の支払い命令が出ているようです。
スキューバダイビングでは、水中で客がパニックを起こし、客に記憶等の障がいが残ったことに対し、インストラクター側に過失があったとして賠償命令が出た例があるらしいです。詳しい事情はわかりませんが。

これらについて、知人によれば、このようなレジャー業務においては、インストラクターや、それを雇う会社側資格やら免許やらを色々取得する手続きが存在し、それらを取得している上で(しっかり勉強、訓練した上で)商売が許可されているので、どうしても会社、インストラクター側の責任が問われやすいという側面がある様子。

これらの事例とは色々異なりますから、かなり無理があるということになる様子です。
知人からのメールでは、今回のようなケースを回避する方法として、「事前に特約を結んでおく」とかが書かれていました。
つまり、事前に「悪天候の際は」という条件下で返金してもらえるよう交渉しておくか、別の旅行プランへの変更を約束してもらっておく必要があったということらしいです。
……しかし、旅行会社としても、「天気を理由に返金はできません」と明記している以上、それに同意できない場合、単純に「契約不成立」になるのみでしょう。
旅行プランに、「保険」として何万円か上乗せしておくことで、悪天候時のプラン変更を納得させることが……無理っぽいですかね。まず島を出る必要がありますし。


返金を求めるにしても、どの程度利益が出ているんでしょう。飛行機の料金やら食料の調達などに使用してしまった分は当然返せないでしょう。インフラが不足しているということで食料を持ち込んだりする必要があったらしいですが、水道やら道路、街灯なんかへの投資も含んでいるなら、参加人数によって損益が分岐したりする、旅行会社としても利益が読めないツアーな気もします。
しかし、利益が出ているのなら、ちょっとだけキャッシュバックができる可能性があります。痛みわけにしたほうが、イメージはいいですよね。
不正規に島に行った人は山狩りしてまで追い出したらしいですが、まあ、あの暴風雨の様子だと、行方不明者とか出てたかもしれません。本当に何が起こるか分からないってとこで、事前退去でよかったのかな?

……と、沖縄本島への3泊4日の旅行(羽田発)を見てみると、普通に一人3,40万とかになりますね。以外に高い。場合によっては100万とか。海水浴場などレジャー施設が充実した場所でホテルに泊まるのと、風呂もない場所でテントで野宿するのとではぜんぜん違うかもしれませんが、3泊4日の国内への旅行としては、結構妥当な額だったのかもしれません。

……いや、一桁違う。3泊4日3,4万円だ。


インフラ関連で問題になった例として、富士スピードウェイの仮設トイレ不足の件もありましたが……
あちらは、まだ裁判の途中なのでしょうか。

天空のアルカミレス&エンディミオン

天気

(覆された宝石)のやうな朝
何人か戸口にて誰かとさゝやく
それは神の生誕の日。


http://uraaozora.jpn.org/ponishiwaki1.html
西脇順三郎


三上延の「天空のアルカミレス」というラノベで引用されていました。
作者は「なんとなく」引用したといってるものの、最近になって、何か意味があったのでは?と思って調べたりしました。
この詩は、いきなり()で始まっているところも印象的であると紹介されることが多いようですが、
http://www.meijigakuin.ac.jp/~gengo/bulletin/pdf/19hosea.pdf
これによると、いきなり()で始まる書き方をしているのは、この人がもともと英語でこの詩を書いた可能性があるようです。

Weather

On a morning(like an upturn'd gem)
Someone whispers to somebody in the doorway.
This is the day a god is born.


結構納得がいきました。閉じかっこの位置は、「(覆された宝石のやうな)朝」のように、"~ような"の後になりそうな気もしますが。

図書館にて、この詩がはじめて収録された、『Ambarvalia』という詩集を探してみましたが、確かに、英語で書いた詩が出てきたりします。
英語と日本語で詩が書いてあり、それもどうやら一度英語で書き上げた詩を日本語に書き直しているような印象がありました。言い回し的に。

ついでに、(覆された宝石)の部分の引用元である、ジョン・キーツの「エンディミオン」という詩も読んでみました。
英語でならネットで手に入りますが、これを全部読むのは困難です。
そこで、これが載っている本を図書館で借りて読んでみました。
2回読んでみて、ようやく分かりかけたかな?といった感じです。

200ページもある詩なので、もう読みたくありません。 叙事詩かと思って読み始めましたが、200ページ続く抒情詩でした。ストーリーはあまりなく、全編に渡って世界の美しさを褒め称えている感じです。

なんとなく理解した範囲では、以下のようになっていました。


主人公のエンディミオンは寝ていることの多い青年で、彼には仲の良い(というか、ブラコンの)妹がいます。
妹は、久しぶりに起き出した兄の世話をしながら、「何故あなたは眠り続けるの?」とたずねます
兄は「それは、夢の中の世界のほうがすばらしいからさ」と答え、自分がいかにすばらしい世界を見てきたか妹に話して聞かせます
妹は泣きながら「現実を見て!」と兄を説得しようとしますが、「いいから聞きなさい、妹よ!」とさらに妄想を加速させていきます。

その後、夢の世界にも匹敵することに現実に出会ったという話をします。その話をする際にも、
「あれは現実だったのか、本当は夢だったんじゃないのか」
という断りを入れ、実際、話(すばらしい体験)への導入部分がどうも昼寝してるところとか「まどろむような心地の中」とかどうも夢っぽい。

しかし、彼は最終的に、"すばらしい体験"の中で出会った美女を連れて妹の前に現れ、妹の目の前で兄とその美女は消えていきます。
兄は、いつでもこの森に会いに来なさい」と言い残して去ったのですが、妹のほうも別に兄を心配するでもなく、驚くでもなく、ただ森を去っていきます。



…多分、こういう話でした。
分類上は抒情詩というよりも物語詩というらしい?物語そっちのけで風景を描写し続けたり、神を賛美したり、主人公が突然愛を叫びだしたりするので、物語としての展開が全く分からなかったです。

「覆された宝石」のシーンあたりは、比較的物語らしくなっていました。
スキュラの項目に、エンディミオンの記述が少しだけあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A9
「グラウコスは、同じように溺死したかつての恋人たちの遺体を集めて千年を過ごしていれば、誰かが自分を救ってくれるかも知れないと考えた。そして千年後、アルテミス(もしくはセレネ)の加護を受けた眠れる若者、エンデュミオンがグラウコスに若き姿に再び与え、スキュラたち、溺死した人々を生き返らせてくれるのだという。」

という伝説をモデルにしたシーンのようです。詩の中では、「覆された宝石のような一瞬の輝き」とともに、グラウコスの若々しい肉体がよみがえりました。グラウコスを指して"新たに生まれた神"と表現している場面もありました。

英語では、
http://www.bartleby.com/126/34.html
>Out-sparkling sudden like an upturn’d gem
あたりでしょうか。

ダン・シモンズのハイペリオン4部作(文庫本で8冊)というSF小説がありますが、このジョン・キーツの詩「ハイペリオン」、「エンディミオン」をモチーフにして作ったものであるらしく、終盤ではジョン・キーツのクローンなども出てくるようです。
評判は結構いいらしいです。とは言っても、厚めの文庫本1冊分を前フリにつかっている感じらしいため、そこはなんとか堪えて読まなければならず、また、後半3,4冊は蛇足だという意見もあります。3,4冊っていうと、ハイペリオンが終わってエンディミオンに入ったあたりから全部ですか?


ちなみに、「涼宮ハルヒの憂鬱」にてこの本を長門有希が読んでいるシーンがあります。主人公に「公園に来るように」と書いたメモを挟んで渡した本というのはこのハイペリオンであるらしいとも言われています(キョンがあらすじを説明していた)。
このあたりは文中の描写から推測するしかない部分で、一種ファンの間での噂という側面もあるんですが、京都アニメーションが作ったアニメでも、このシーンで出てくる本の表紙は確かにハイペリオンっぽかったです。
アニメ作るときとか、こういう細かい部分は無視されてしまうことは結構多く、ファンの失望の声が聞こえてくることは結構多いものですが……さすが京アニ。

数年前に買って放置していたものの、再び読んでみようかな、と思い始めました。今読んでいるシーンは、ある登場人物の過去の回想です。

軍人である彼は、バーチャルリアリティを利用した戦闘シミュレーションの訓練を受けていました。
これは、歴史上の戦争を追体験する軍事訓練であると同時に、戦争の歴史の勉強にもなるという形で、中世の剣での戦争から火星で光線銃を用いての"近代的"な戦争まで様々な時代の戦争を経験しました。
これは、もし戦闘中に"太字死亡"したりしたら、体験している自分自身もどうなるかわからないという、まあ、よくある感じの設定なのですが、あるとき、彼は他の誰も見たことも聞いたこともないようなバグに遭遇します。

……で、何故かこの戦闘中に美しい女性に出会い、バーチャルリアリティにおいて本番をおっぱじめます。そんな機能まで付いてるとは…。戦闘シミュレーションには必要ないでしょう。

その後彼は、コンピュータ理論、戦争の歴史など、このシミュレーションに関わる学問についてより熱心に学ぶようになり、本文中では
「…つまり、彼はより勤勉な訓練兵となっていったのだ」
と説明されており、彼はその後、銀河にその名をとどろかす名将になる…らしいです。
しかし実際のところ、バーチャル空間に入ったとたん訓練そっちのけで例の女性を探し始めてるんですが。
時には味方兵、時には街の娘として彼女と出会い、そのたびにやりまくります。短い時間で彼女は消えてしまい、行為には応じるものの、言葉でのコミュニケーションは中々とれません。それでも少しずつ言葉を交わし、彼女は同時にログインしているほかの訓練生ではなく、AIの一種であるらしいことがわかってきました。そしてその後判明したその正体は…というか、もはや高性能な戦闘シミュレーターただのエロゲーと化しています。なにやってんだ、お前。

2009年7月19日日曜日

ダークバイオレッツ

三上延の『ダークバイオレッツ』再読。これだけは中古でしか手に入らなかった。

読んでて気づいたこと。というより、前に読んだときも気になったけど、今回読んでまた気になったこと。

ダークバイオレッツ3巻
ときどき、挿絵を入れ間違えたり(パラサイトムーン)、あまりにも文章と絵が乖離しすぎていて次の巻(と、次の版でも?)修正が入ったり(シーキューブ)することがありますが、この巻の柊美 千紗のイラスト(P97)と菜月が立っているイラスト(P105)は逆ではないかと思った。
明が公園で女の子の幽霊を見かける場面に、「柊美、千紗がそれぞれ紫の銃、音叉を持っている場面」のイラストがあって、その後の、柊美、千紗が石の虫と戦っている場面で柊美が紫の銃を、千紗が紫の音叉を出した場面では、「公園で一人立っている女の子」のイラストがあります。

中古で初版でした。2版が出ているかどうかはわかりません。


5巻(短編集)の、『闇の館』について。

親戚が持っている、古い いわくありげな家に越してきたところ、そこで死んだ遠い親戚の女の子、「古井薫子」は、妹(楓)と同年代で、顔なども良く似ていたりする……というバックグラウンドで始まる話。

最終的に、事件を解決後、病院のベッドで眠っている妹を見ながら、「ひょっとして、妹と幽霊をとりちがえたりしてないよね?」という不安に駆られ、その答えが得られぬまま話が完結してしまいます。

妹の持っていたスケッチブックには、クレヨンであたらしく、「ふるいかおるこ」と書いてあります。

妹(古井楓)の幼稚園では「なかのいい友達同士、持ち物をとりかえっこする」遊びが流行っていたりして、今持っているスケッチブックも、仲のいい女の子ととりかえっこしたものだったりしたのですが、今回は幼稚園の制服(スモック)と、幽霊(正確には、常世の怪物)の着ていた着物を「とりかえっこ」してしまっていた可能性に思い当たり、連れ出してきたほうの幼稚園の制服を着た女の子は、幽霊のほうだったのでは?と不安にとらわれます。

ただ、話の流れ上、妹がとりかえっこしたものは、お互いの「名前」であると考えたほうがしっくりくる気がします。
楓と薫子では、「ふるい か」まで同じであり、それ以降は主人公には読めないほど汚い字であるものの、「か」の後に3文字あるように思え、「か」の次は「お」に読める……といったホラーな語り口で、スケッチブックの持ち主についての疑惑が膨らんでいきますが……

幼稚園児の妹は、自分の名前はそれなりに書けても、今まであまり書いたことの無かった「(か)おるこ」という部分はどうしても汚くなってしまったのでしょう。また、服をとりかえただけでなく、スケッチブックまで交換したのなら、それ相応のアイテムを「薫子」が持って登場していなければなりません。……鞠とかお手玉とか?

『ぜるまん様』同様、無害な存在だったのかもしれません。あのまま遊ばせたら、妹も一緒に焼け死んでいたところですが。

焼け落ちる屋敷に閉じ込めた際、向こうから扉をたたき続けていたのは……なんででしょうね。
また、明良はちゃんと見分けられなかったのか。
柊美さんもちょっと危険な状態だったし、それほど余裕は無かったのかもしれません。
また、「人に見えない幽霊」を見るならともかく、「常世の怪物」のほうは簡単に見分けられない様子でもあったので、仕方ないのかもしれません。
「常世の化け物」になると普通の人にも見えるようになってしまい、「常世の霧が体からもれている」場面を見ないと見分けがつけられない様子でしたから。

しかし、「常世の怪物」であったなら、それは放っておくわけにもいかない訳ですから、この話の末尾に「明良たちが改めて古井薫子の「常世の怪物」を退治した」という部分がない以上、ちゃんと妹のほうが生還していたという結末でいいんだと思います。いいよね?

2009年7月12日日曜日

「名場面」元ネタ考察

>252氏は、「名台詞スレで、元ネタがわからない書き込みにむかついてやった」みたいなことを理由として挙げていました。

この手の、「名台詞、名場面紹介」では場面紹介と一緒に、「必ず作品名、作家名を書いておくこと。メール欄とかに」という但し書きがあるんですが、ライトノベル関連のスレッドでも、無視する人、もしくは気にしないでネタ元を明示せず書き込んでしまう場合は結構あります。
しかも、既出であることを確認もしなかったりする場合さえあります。

……このような行動は、特に秋山瑞人ファンにも多かったりしました。
ところかまわず「秋山の文章は本物の文学」、「イリヤの空、UFOの夏はイラストで敬遠するな!」みたいなことを言って空気を読まなかったことなどで、一躍有名な厨房集団と認知されました。そして、そんな厨房を指して「瑞っ子」という言葉も生まれました。そんなわけで、ライトノベル板の「名台詞スレ」なんかでも、作品名、作者名無記入、重複確認無しの書き込みで「これだから瑞っ子は」とか言われていたりします。

最近では、秋山瑞人の刊行ペースが落ちていることも関係してか、それほど酷い活動は見られなくなっていると思います。

ちなみに、現在では「瑞っ子」という言葉も、少なくとも2chの秋山瑞人総合スレでは普通に「秋山瑞人ファン」のことを指す言葉として使われています。

瑞っ子=ファン
端っ子(はしっこ)=狂信的なファン、迷惑なファンを指す言葉。もしくは自虐的に「かく言う私も端っ子でね!」

という感じに使われています。


この手の「出典無しの書き込み」に苛立ちを感じる気持ちもわかります。そこで、ちょいといたずらをしてやろうって気持ちになったのでしょう。

ここで、1日以上待って盛り上がってきて以降に、「>252だけど、あれ嘘だぜ」と書き込みがあったとしても、IDが変わってしまって以降は信じられなかったでしょう。結局、元ネタ探索は続いていたはず。
一応元ネタらしき作品が見つかり、ある程度熱が冷めてきたところだからこそ、受け入れられたのだと思います。


仮に阿片通信さんが目立つ場所に似たセリフを置いておらず、>252氏も本当に墓まで持っていくつもりで黙っていたら、このネタはどこまで広まっていたのでしょう?

本当に>252氏は阿片通信さんのサイトを全く知らず、完全オリジナルであった場合、あのセリフは「元ネタ不明、だけどどっかにあったよね?」という状態のまま、延々と探索が続けられていたはずです。


「伊集院光 日曜日の秘密基地」の「秘密キッチの穴」とかに送られてたでしょうか?
元ネタ不明のままのほうが、場合によっては電車男レベルで取り上げられるまでになったかもしれません。


……しかし、真相はどうなってるんでしょう?阿片通信さんのゲームのセリフと、>252氏の書き込みは、細部は異なるものの、セリフを構成している情報はかなり似ています。ただの偶然とは思えません。


阿片通信さんの同人作品に含まれていた部分は、まず嘘ではありますまい。
>言いたいことを言うスレの>110(名台詞スレ252)の懺悔も、とりあえず本当であると考えます。
>252氏は同人ゲームをプレーしたことがないとのことですが、エロゲ関連板のエロゲ中の名台詞スレを覗いていたようなので、エロゲーはいくつかは持っているものであると考えられます。

阿片通信さんはLeafのSSを書いたりしているサイトだったりして、そこのトップには例の台詞がずっと提示されている状態だったと思われます(よくわかりませんが)。

……と、すると、

>252氏が、Leaf関連のファンサイト、ファンのSS等を探している過程で、阿片通信TOPのセリフを眺める。

「なんとなく」のレベルで記憶される。

「名台詞スレにて、「なんとなく、いいセリフっぽくて、元ネタがない(存在しない・・・というか元となった作品名が思い当たらない)やつを書きこんでみよう」と思い立つ。」


とか、やはり>252氏はどこかで阿片通信TOPページを見ていたんじゃないでしょうか。……まあ、なんのひねりもない推測ですが。

名台詞スレにつりとして書き込む場合、有名作品を詳細を伏せて投稿してみても、有名であるがゆえに、「これ何?」→「それはカノンだよね」とかすぐレスがついてしまったり、誰かが疑問を持つ前に「これやったよー。家族計画だね!」とか元ネタ紹介されてしまってつりにならない。
なるべく多くの人を釣り上げるためには、「元ネタが存在しない」かつ「興味をひく」セリフが望ましい。泣けるシナリオを1本仕上げるのに近いくらい難しいことでしょう。

そして、結局>252氏の予想以上に盛り上がりを見せてしまったのですが……

わたしも、このセリフについて、「見たことあるかもしれない……エヴァっぽい心象風景(?)の中で綾波的無口キャラが言ってたりしそう」とか思ったものです。

ちなみに、私はKeyのゲームはやっていてもLeafのゲームはやったことがありません。
今でなら、「うたわれるもの」のアニメは見たなあ…ってところです。あと微妙にマルチを記憶していたり、ファミ通でキッシー嵐山氏のToHeartの推薦文を読んだことがあったり、Leaf,Key仮想戦記、KanonRPGに登場するLeafの鬼強い姐さんがLeafの人?とか思ったりするくらい。

また、もえたんにて、「恋はいつだって唐突だ」というセリフが出てきたときも、
「見たことあるかも。少女漫画かなんかで」とか思いました。

・・・といっても、私も基本的に少女漫画というのは読まないので、ドラマかアニメになったりするようなメジャー作品だと思う……とかも思っていましたが、結局は「Kanonにて、沢渡真琴が好きだった少女漫画の冒頭のセリフ」でした。 (登場する情報は、この冒頭のセリフと、あとクライマックスのセリフがいくつか……という程度。京アニ版アニメでは、ちょっとだけ漫画の中身の絵も見られました)

もえたんの「元ネタ探索」を行っていたサイトでも、いくつか「少女漫画関連で聞いたことあるような」というコメントを見かけました。そしてどこかのサイトでは、ちゃんと「Kanonが元ネタ」と書いてあって、同時に「このセリフだけが一人歩きしている印象もあり」と書かれていました。


数学にて、「微分、積分を発見したのはニュートンであるかライプニッツであるか?」という問題(?)があり、当人同士でも議論になったらしいです。
ニュートンは、結構性格がアレな人だったらしいので、相手に、強く「パクッただろ!」とか批判したのかもしれません。

結局、微分、積分はニュートン、ライプニッツがそれぞれ独自に開発したものであると考えられていますが、この2人の発想の元になったのは、フェルマー(法律家)あたりの「微分についての走り書き」みたいなものであると考えられているそうです。
フェルマーは、それほど「どんな関数についてでも使えるように」とか体系化した理論を残しているわけけではなく、微分を用いて「傾きゼロの点」とかを求めるための計算をするための{f(x+Δx)-f(x)}/{ (x+Δx)-x}みたいな式と、傾きゼロの点で接線を引いたような図を残していた様子です。

これを引き金として、「どんな関数でも(sin,cos,tan,exp)、微分でxy平面上の傾きがわかる」、さらに、「逆の発想で計算をすれば、平面上の面積がわかる(理論を、積分法へと拡張した)」とかが2人の数学者によって同時期に行われたらしいです。アインシュタインの特殊相対性理論も、同じ時期に結構同じ考え持ってた人はいたらしいです。

(なお、古代エジプトでも、「積分法的な方法を用いて」円の面積だか球の体積だかが求められていた記録が残ってたりするそうです。日本でも、関孝和が独自に積分やってたらしい。)


「完全にオリジナルな発想」というのは、作家としても自身を持って宣言できるものではないらしいとも聞きます。

そんなわけで、阿片通信さんと>252氏が、それぞれ独自に思いついた(252氏は阿片通信を見たことがなかったが、似た展開を自分で作った)のかもしれないし、>252氏が阿片通信さんのTOPをわずかに記憶していた可能性もあるし、2人とも、かつて何らかの元ネタとなる作品を見たことがあったりしたのかもしれません。


私としては、>252氏がLeafの作品をプレーしていて、Leaf関連のスレを何度か覗いたことがあったり、ファンサイトをめぐってみたことがあったりするなら、どこかからのリンクなどから阿片通信にたどり着き、そこのTOPページにも行っているのではないかと思います。

謎の「名場面」

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2009年7月11日土曜日

聖なるかな カティマの謎

カティマの設定に、「王は代々永遠神剣『心神』の使い手」みたいなものがあります。

『聖なるかな』では、前作『永遠のアセリア』と比較して、微妙に設定が変わってきている……というか、ここは「主人公らが認識している神剣使いの条件」みたいなものになるのですが、「神の転生体しか神剣を使えない」ということになるようです。つまり、パーティーメンバーは、「全員、前世は神だった」ということになっていきますが……

そうすると、カティマの家系については、先代の王(父?)とカティマは同一人物(神)の転生前後の人格なのか?カティマは前世オッサンだったのか?みたいな議論が生じていた様子です。


永遠神剣シリーズ@wiki 心神
http://www38.atwiki.jp/eternity_sword/pages/39.html#id_8501d09d

私としては、「儀礼用の剣で、実際使いこなせるのは稀に転生体が王になったときだけ」
とかじゃないかと勝手に解釈していました。
詳しくは忘れましたが、鉾(ミニオン)が現れたのもつい最近の時代のはずでしたし、人間相手であるなら、永遠神剣は使わなくても戦えるだろうと。


小説版には一応の答えが書いてあるということなので、読んでみました。ネットで探してみてもそのへんのネタばらしをしているページが見つからなかったので。


で、それを私がネタばらししていいものか?とも少し思いましたが、この小説も特に「ゲームでは謎だったカティマの秘密が明らかに!」みたいな原作補完的な部分が売りなわけでもないはずなので、この「謎」の部分だけ書いておきます。実際のところ、これが原作側と話し合って決めた(確認した)公式設定なのかどうかもよくわかりませんし。

以下、反転させて記述(ドラッグすると表示されます)
↓↓↓↓↓
「剣の世界」では、"心神"を扱うための力が恒常的に存在できるように…つまり、転生体以外でも心神を扱えるように研究が行われていた。
研究の結果、神剣を扱うために必要なのは、転生する神の意思(ウィル)だった。
転生体の意思(ウィル)の一部を、『プロジア文書』として保存した。
これにより、転生体以外でも、プロジア文書を継承することにより、心神を扱うことができるようになった。
……ということのようです。


また、前世オッサン疑惑について……
カティマの前の代では、神剣(王家)の正式な後継者はカティマの母であったらしく、カティマは母親にそっくりらしいです(さらに1代前は男(祖父))。上の設定がある以上、オッサン疑惑とかもう関係ないわけで余談になるものの、やはりこの母親もまた神の転生体ではなかったのだそうです。

んで、これについて、荒探しとも呼べないレベルの、ささいな疑問をいくつか。
↓↓↓↓↓(以下、再び反転)
・疑問1
歴代王家の中には、ときどき生まれつき心神を扱えるものもいたという記録があるらしい。

これはつまり、カティマ同様に神の転生体そのものが、何度も王家の血筋に生まれてきたということでしょう。するとやはり、転生体はかならず王家の子として生まれてきていたのでしょうか?
逆に必ず王族に転生体が生まれてくるわけではないとしたら、同じ世界のどこかの時代で、転生体と、王家のプロジア文書を受け継いだ神剣使いが2人存在してしまうような事態にはならなかったんでしょうか?

……まあ、この疑問については、小説中で齟齬が生じたというものでもありません。もともと疑問に思うべき部分のひとつだったでしょう。
この疑問については、「血筋、もしくはプロジア文書と神の魂が引き合っている(意訳:そういうモンだから)」とかの設定が存在すれば、なんら問題はないと言えましょう。

・疑問2
また、プロジア文書を受け継いだ人物なら誰でも心神を扱えるわけではなく、「血統上、心剣を使う適性の高い血筋が存在するようで、その血筋に代々プロジア文書を伝えることにした」という設定もあるらしいです。

そういうわけで、転生体でなくても、王家の血筋の人間ならば神剣を使うことができるが、それ以外の人間がプロジア文書を受け継いでも神剣は(100%かはともかく、ほとんどの場合) 使えないもののようです。

しかしこれは、神話の時代に神であったアルニーネとアイギアス王家は血のつながりはないということなのでしょうか。
もともとのアルニーネ(北天神)の子孫ではなく、今のアイギアス王家はただ、「心神を使うのに適した血筋である」ということから王家となったのでしょうか。そして、この習慣が出来てから後に、この血筋に何度もアルニーネの転生体が生まれるようになったということなのだろうか……


いや、考えてみれば、望やほかのキャラクターも、神の時代とそこまで深い血筋のようなつながりは無いんでした。だから、神と王家の間につながりがある必要はないんですが
それでもって、神剣を使うことができる存在は、やはり王やら将軍やらに出世しやすかったりもしたでしょう。

……結局、これらの疑問も、それほどたいした問題でもなさそうですね。

永遠神剣シリーズの三章は出るんでしょうか。
今作は少々規模が大きくなりすぎた感があります。また、ファンディスクやその他のシリーズで出てくる設定を追いきれません。(上の永遠神剣シリーズwikiを見てビビった)

3作目があったとしたら、シリーズに毎回登場する聖ヨト語……というか異世界語?はまた登場するのでしょうか。

今度は……『歌』かな?
川村ゆみさんに、異世界語で歌ってもらう方向で。